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京都府丹波町の高病原性鳥インフルエンザ感染問題で、京都府警は三十一日、感染の疑いがあることを知りながら鶏大量死の届け出を怠ったとして、家畜伝染病予防法（届け出義務）違反の疑いで、浅田農産（兵庫県姫路市）社長の浅田秀明容疑者（４１）と同社の元幹部二人を逮捕した。
同法違反の強制捜査は初めて。二次感染とみられる別の養鶏場の鶏大量死や、出荷先の兵庫県でも感染を確認するなどした影響の大きさを考慮し、異例の逮捕に踏み切った。
浅田容疑者は調べに対し「（発覚十日前の）二月十七日ごろからたくさん死んでいると報告を受け、鳥インフルエンザと思った。二月二十二日ごろ、感染は否定できないと思った」と供述。元幹部二人も容疑を認めているという。ほかの逮捕者は同社元役員森田正明（５３）と元鶏舎責任者野崎勝彦（４５）の両容疑者。自殺した浅田肇会長＝当時（６７）＝も共謀したとして四月二日に容疑者死亡のまま書類送検する。
農水省と府が三十一日、浅田農産と浅田容疑者を告発。府警は午後、浅田農産本社など計十二カ所を家宅捜索した。
調べでは、浅田容疑者らは二月十九日ごろから船井農場で死ぬ鶏が急増、二十二日ごろには鳥インフルエンザ感染の疑いのある家畜（疑似患畜）となったのに、府家畜保健衛生所に届けなかった疑い。
府警は、浅田容疑者が二十三日には農場内で防護服を着用していたことなどから、少なくとも二十二日ごろから感染を疑っていたとみている。
浅田容疑者らは二十六日夜、匿名の通報で府が立ち入り調査し大量死が発覚するまで、卵や鶏を出荷を続けていた。
家畜伝染病予防法は、疑似患畜を見つけた場合、所有者らに都道府県への届け出を義務付けている。
■ 移動制限区域５キロに縮小
京都府丹波町の鳥インフルエンザ問題で、府は三十一日、浅田農産船井農場から半径三十キロに設定されている鶏肉や卵などの移動制限区域を、四月一日午前零時から半径五キロに縮小すると発表した。
制限区域内にある約百五十戸の養鶏農家を対象に三月二十三日から始めた鶏の検査で、いずれもウイルスが検出されなかったことから、国と協議して区域縮小を決めた。
移動制限区域から外れる地域は新たに搬出制限区域に指定され、鶏肉や卵は家畜保健衛生所などに連絡、運搬車両の消毒などを受けて出荷できるようになる。四月五日から二度目の検査を実施し、異常がなければ同月十三日にも“終息宣言”を出して移動制限をすべて解除する。
今回の縮小で、兵庫県内では、篠山市などの養鶏農家三十九戸すべてが対象から外れる。残る制限区域は同市の一部で、鶏を飼う小学校一校、一般民家九戸となり、県は「県内農家の出荷はほぼ正常通りに戻る」としている。
[2004/04/01]
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou04/0401ke22500.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。