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(回答先: 【狂牛病や鳥インフルについて】食病めば、人病む【毎日新聞連載「よく食べよく生きる」】 投稿者 転載バカボン 日時 2004 年 3 月 25 日 05:35:54)
http://www.mainichi.co.jp/area/hokkaido/ishizawa/2004/040129.html
マクガバン・リポート
米国のBSE(牛海綿状脳症)に続いて、今度は鳥インフルエンザが猛威を振るっている。イヌイットなど一部の例外を除いて人類は肉食をやめるべきだというのが私の立場だが、仮にそうであれば、どちらの問題も起き得なかっただろう。
先日、NHKと民放テレビがわが国の外食産業界のリーダーにインタビューしていた。米国産牛肉の輸入ストップの悪影響を懸念しているマスコミの動きを知るにつけ、マクガバン・リポートを思い起こした。
米国の食への危機感
マクガバン・リポート(通称)は77年2月、米国上院栄養問題特別委員会(ジョージ・マクガバン委員長)が発表した調査報告書「米国の食事改善目標」のことである。
国連食糧農業機関(FAO)大使としてベトナム・ハノイの小学校を訪れたマクガバン・元米上院議員=01年3月20日、AP
米国発BSE問題に関する報道を見る限り、日本のマスコミの関心は牛肉の安全性にだけ向けられているが、マクガバン・リポートは、牛肉を含めて肉食そのものを生活習慣病の原因とみる。日本のマスコミは「肉食は健康の障害」という視点が欠けている。
マクガバン委員会でハーバード大公衆衛生学部栄養学教授のD・M・ヘグステッド博士は「肉類、脂肪、飽和脂肪、コレステロール、砂糖、塩などを減らし、果物、不飽和脂肪と穀物、とりわけ精白しない全粒穀物などを増やす食事こそ、がんや虚血性心疾患などを防ぐ決め手になる」と述べた。マクガバン委員長も「米国人の食事がここ50年の間に急激に変化し、私たちの健康に非常に有害な影響をもたらしていることは明白な事実だ」と指摘した。
肉食から穀菜食へ
マクガバン・リポートが推奨するのは、穀物と野菜と果物を多く、牛肉・豚肉などを減らして鳥肉と魚肉を増やし、飽和脂肪(動物性脂肪および乳製品)を減らして不飽和脂肪を増やし、砂糖と食塩を減らす食事である。とりわけ目に付くのは、穀物と野菜と果物を摂取エネルギーのおよそ半分近く(45%)取りなさいと言っていることである。このような食事は日本の伝統食に極めて近い。
リポートの序文には「(米)国民は健康を最上にするために何を食べたらよいか分からず、混乱している」とある。今の日本も似たようなものであろう。米国は今や肉食から穀菜食へ移行中である。穀菜食の伝統を捨てた日本では、肉食ができなくなるといって大騒ぎする。肉食の是非を含めた食の本質へ切り込む報道をマスコミに期待したい。(次回は2月12日掲載)
石沢文規(いしざわ・ふみのり) 北大文学部中国文学科卒。貿易会社専務などを経て91〜96年、道女子短大教授。札幌市北区北7西4、宮澤鋼業ビル地下1階で玄米食中心の食べ処「身土不二」経営。64歳。
(毎日新聞2004年1月29日朝刊)