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<鳥インフルエンザ>封じ込め失敗か、感染拡大の衝撃 京都知事
「私たちは最悪の結果を迎えているのかもしれません」。3日午後10時40分過ぎ、京都府庁で自ら記者会見した山田啓二知事は、悲痛な表情で感染の「拡大」の可能性が大きいことを発表した。通報遅れと、他府県への“飛び火”に続く国内初の「封じ込め失敗による感染拡大」の衝撃に、行政関係者や住民は声を詰まらせた。
「陽性」の簡易検査結果を受けて、丹波町蒲生の高田養鶏場前には報道陣が詰めかけ、町の中心にある現場は騒然とした雰囲気になった。午後11時ごろには、養鶏場から約100メートルの地点に黄色の規制テープが張られ、道は完全封鎖された。その後、白い防護服を着た府職員ら約10人が鶏舎の中に入った。
一方、丹波町の横山義雄町長は府から連絡を受けて、同日午後10時40分ごろ、町の有線放送で「問題の収束に努めているなかで、最悪の事態が起ころうとしている。詳しく調査するため、付近の通行止めなどを実施する」などと町民に一報を伝え、町議会や農業委員会などの代表者を集め、対応の協議を始めた。
農場に近い町立蒲生野中の男性教諭(43)は「あまりの急速な広がりに言葉も出ない。そばに養鶏場があるのは知っていたが、まさかここまで伝染するとは。丹波町の農業の将来が心配だ」と顔を曇らせた。
高田養鶏場近くに住む蒲生区長の岡本政一さん(72)は「京都府と協力し、浅田農産の問題に全力で取り組んできたのに、町として大きなショックだ。区長として、住民に状況を速やかに説明して安心してもらうなど、最大限努力したい」と語った。また、近くの主婦(32)は「幼稚園に通う子どもがおり、養鶏場の近くでよく遊んでいる。本当に人に感染しないのか、子どもを持つ親としては不安で仕方ない」とショックを隠し切れない様子だった。
午後10時半、防災服姿の山田知事は、重苦しい表情で緊急記者会見場に入り、発表資料を読み上げた。会見後に開かれた対策本部会議に臨んだ山田知事は、「(私たちは)厳しい事態に直面している。正式決定を待たずとも全力でまん延防止に当たってください」と幹部職員に指示した。
会見で山田知事は説明を終えた後、記者団から「浅田農産船井農場の通報遅れとの関係は」「浅田農産との接点は」などの感染ルートなどの質問を矢継ぎ早に受けたが、知事は「浅田農産と役場との通過点にある」「感染経路については断言できる材料はない」などと、言葉を選ぶように慎重な口調で語った。
約15分間の会見を終えた山田知事は「防疫体制に問題がなかったのか」との質問に「深刻に受け止めています」と答え、肩を落とした。
(毎日新聞)