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http://www.chibalab.com/news_otoshiana/documents/20040226.htm
「財政危機ファンタジー」による小泉構造改革
小泉純一郎が呪文のように唱えている「構造改革」もまったく「幻想」であり、「ファンタジー」である。そして小泉首相は、ブッシュ政権の戦略的仲間であり、はっきり言えば親分子分の関係である。ブッシュ大統領再選同盟を、昨年5月23,24日クロフォード牧場で交わしているから、2004年度の外国為替資金特別予算(為替介入資金)を140兆円という馬鹿げた数字を計上して、ドルを買いまくることで、またしても対米資金援助をしてブッシュ政権を強力にサポートする戦略なのだ。
この間まで小泉純一郎は、国債の新規発行額30兆円枠を守ると言って騒いでいたにもかかわらず、今やなんと国家予算約80兆の2倍近くの外為政府短期証券(FB)の発行を行なおうとしているのだ。国債も政府短期証券もまったく同じものなのである。日本のマスコミや御用学者は、国債新規発行の30兆円枠に関してはあれだけ騒いで見せたくせに、このことにまったく触れない。日本のマスコミは本当にどうかしている。いままで財政学者(もちろん御用学者)は、新規発行の国債が毎年どんどん増えており、このままでは明日にでも財政破綻が起きる、とあちこちのメディアで発言して国民を脅していたのに、だ。
ところが財政当局は、1年間で20兆円以上もの為替政府短期証券(FB)の発行を増加させ、さらに来年度はこれに加えて40兆円も予算枠を大きくすることを決定している。つまり、これはどういうことかというと、財政当局は、財政危機や破綻が来るなんて、これっぽっちも信じていないのである。
とにかくブッシュ政権の子分である小泉首相は、大量に買ったドルを米財務証券に換えることで、ブッシュ大統領の金持ちに対する減税を支え、アメリカの株価を維持するための財源を与え、さらに巨額のイラク戦費に充てられているのである。そんな馬鹿げた小泉純一郎の政策のために、日本国内の内需は、意図的に資金需要がない状態に見捨てられているのである。
輸出で稼ぐ上位30社の大企業だけを護送船団方式で守るために、アメリカの傀儡である竹中金融大臣と小泉首相等の日本のネオコンは、意図的に過激な「不良債権処理」を決行して、日本経済の動脈である銀行を追い込んでハゲタカファンド等の外資にばら売りし、その一方で「反構造改革分子」とされる中小企業階層の経営者や従業員を、この4年間で12万〜13万の国民を、過労や自殺等で死に追いやったのである。はっきり言って、こんなことは日本の歴史始まって以来のことである。
国債の新規発行30.5兆円に加えて、新規の為替政府短期証券(FB)の増発(20兆〜30兆)することで、アメリカと輸出企業上位30社のための外需依存型の金融政策のみを続けていこうとしている。しかも米ドル安の進行で、外為特別会計の評価損は1年間で10兆円位になっているようである。にもかかわらず与党の政治家は、わずか2.6兆円ほどの年金の国庫負担の財源のめどが立たないとマスコミの前で悩んで見せているし、世界のどこでも通行料無料の国民の財産ともいえる「高速道路」をもうつくるな、とさも得意気に騒いでみせている。
その上参院選を前にして、わずか4,500億円の税収増にしかならない、消費税の簡易課税適用上限引き下げが行なわれようとしているのだ。外為特別会計などの資金の流れの全容を知っている財政当局者は、おかしくて腹を抱えて笑っているにちがいない。
何よりも内需を最も冷やすであろうと思われる政策、4月1日から消費税の免税点と簡易課税適用上限が3000万から1000万に引き下げられようとしている。これによって約140万事業者に影響が出るというのに、主要メディアは意図的にピントをぼかして、改正消費税制の実施について、消費税の総額表示のことばかりを同じように報じている。
どうやら日本の主要メディアも、アメリカと同じように、肝心なことだけは絶対に国民に伝えようとしないようである。このままでは日本から「中産階級」が間違いなく消滅してしまう。現在のアメリカと同じように、1%の大金持ちと、99%の貧乏人の極端な階級社会の実現に向かって、私たち国民が期待するものとは似ても似つかない「小泉構造改革」が現実のものとなってしまうのである。小泉純一郎の呪文のような「構造改革」は、すべてこんな感じであり、私たち国民に対するほとんど詐欺行為にちかい。
基本に戻って考えるなら、すべての人間は、一生懸命働いてモノやサービスが売れれば、お金が入ってきて豊かになれるはずである。ところが今、日本企業が稼いだ“富”は、自分で自由に使えない仕組みになっている。宗主国アメリカの“属国”のひとつに過ぎない日本の私たち国民は、自分たちの手で稼いだ私たちの“富”を、自分たちの手の届かないところに、まるで魔法のように奪われてしまっているのである。
基本的に経済オンチである小泉首相は、国際金融財閥等のグローバリストたちが日本の経済を意図的に縮小させてダメージを与えるために、政治家、財政学者(御用学者)、マスコミ、官僚等に、日本は500兆円もの借金を抱えてしまっているから、「国はこれ以上の借金を増やせない」という「財政危機ファンタジー」を戦略として吹き込んだのである。最近になって、さすがにあちこちで国際金融財閥たちのインチキがバレはじめている。
小泉・竹中コンビは、国民受けしやすい緊縮財政を断行することで、「小泉構造改革」によって多少痛みを伴うが、みごとに財政再建してみせるというグローバリストたちが考え出した「財政危機ファンタジー」という国民受けしそうな幻想物語を、喜んで演じてみせたのである。 97 年当時、財政当局も、それにしっかりと調子を合わせ“ 500 兆円借金限界説”という「ウソの財政危機」を様々なメディアを通して吹聴して回った。これに日頃から公的部門の非効率に不満を抱いていた国民が呼応して、国際金融財閥たちが企んだ通りに、「財政支出は悪である」という世論のコンセンサスが完全に出来上がってしまったのである。