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日本の03年の米国債の買い越し額が前年の5倍近い1489億ドル(約15兆9000億円)に達し、財政赤字が膨らむ米国を買い支える日本という構図が鮮明になった。その「立役者」は昨年、日本が行った20兆円超(約1860億ドル)の円売りドル買い介入。介入で得たドルの大半で日本の財務省が米国債を買った。その突出した規模は、日米双方にゆがみをもたらしつつある。
03年の米国財務省証券の投資状況をみると、欧州連合(EU)が前年の約456億ドルの買い越しから、03年は約336億ドルと減らした一方、日本は約305億ドルから1489億ドルに急増した。
米国の04年度(03年10月〜04年9月)の財政赤字は過去最大の5210億ドルに達する見込み。米国債を買っているのが、日本などアジア各国の「公的資金」だ。輸出に悪影響を及ぼす自国の通貨高を防ぐため介入を繰り返し、米国債を買っている。欧州勢が米国の経常赤字と財政赤字の「双子の赤字」を懸念し、投資に慎重なのとは対照的だ。
米国債の買い支えは、米国の長期金利の安定と株高を促し、それが日本の株高にもつながる「微妙なバランス」を維持している。三菱証券の水野和夫チーフエコノミストは「バランスが崩れるのを恐れ、介入を麻薬のようにやめられず、外国為替資金特別会計は米支援会計のようになった。米国債の大量購入は、米国の財政規律を緩めるおそれもある」と指摘する。
東京外国為替市場は20日午後5時現在で1ドル=107円90〜92銭、ニューヨーク市場でも一時109円台をつけるなど、ここ数日は円安に振れているが、双子の赤字やテロへの懸念は根強く、「長期的なドル安基調は変わらない」とみる市場関係者は多い。
34年ぶりの資本収支の黒字というマネーの流れの変調も円高要因。03年の資本収支は約8兆1000億円と69年以来の黒字。経常収支も黒字(約15兆7000億円)で、資本収支は赤字となりバランスが取れるのが普通。ところが金融緩和でだぶついて海外に回っていた貸出金が、海外の資金需要の低迷で日本に戻っている。これが円高を誘い、介入が必要になる悪循環を招いている。
(02/21 23:22)
http://www.asahi.com/business/update/0221/018.html