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(回答先: 中国需要拡大が押し上げ 企業物価3年5ヶ月ぶり下げ止まり 朝日新聞 投稿者 たくげん 日時 2004 年 2 月 14 日 20:32:37)
ちょっと古い記事ですが参考のために投稿しておきます。
中国景気 加熱の不安 引き締め?世界が注視
自動車生産8割増、金属設備投資2倍、通貨供給・物価上昇
読売新聞2003/12/27朝刊(no web)
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中国で景気過熱が目立ってきた。自動車、鉄鋼など生産と設備投資が急拡大している。マネーサプライ(通貨供給量)と消費者物価も上昇しており、インフレも懸念される状況だ。来年には中国政府が金融引き締め策を実施するとの観測が出ているが、対応を誤り景気が失速すれば、日本をはじめ世界経済に与える影響は大きい。一方で、2008年の北京オリンピックまで経済成長は続くとの見方もあり、中国経済の動向から目が離せない。(北京 東一真)
■現 状
中国の自動車生産は1-11月で昨年同期比83・7%増の180万台と、急激な勢いで伸びている。粗鋼生産量も、好調な自動車や建設業などを背景に、同期で21・5%増となり、日米の年間生産高の合計に匹敵する2億トンを超えた。
設備投資も加速しており同期の製鉄を含む金属産業の投資額は昨年の2倍を超えた。マネーサプライは、人民銀行(中央銀行)の予測では2003年末時点で代表的指標のM2(通貨、要求払い預金、定期性預金)が前年末比20%増となる見通しだ。
中国政府は、企業の外貨保有を原則的に認めず、人民銀行が市中の外貨を吸収し、人民元に転換させる。このため直接投資や貿易黒字で、外貨流入が膨らむほど、市場への人民元の放出も拡大する。余剰となった人民元が、不動産投資に向かい、上海では9月末の不動産価格が昨年同期比21・5%も上昇し、不動産バブルが懸念されている。
一方、藤野文昭・藤野中国研究所代表(伊藤忠商事顧問)は「中国は2008年の北京五輪まで、年平均7-8%程度の経済成長が続くだろう。突発的なことがない限り持続的な成長を続ける」と、楽観視している。
■対 策
人民銀行は9月下旬、各銀行が人民銀行預ける「預金準備」の比率を引き上げた。1月からは、人民銀行が定める基準金利*に対する市中銀行の貸出金利の上限(現在は基準金利の1・1倍)を1・7倍野まで拡大し、実質的な金利引き上げ策を採る。
今後、基準金利自体の引き上げを予想する声もあるが、「海外からのヤミ資金の流入を加速させる逆効果があり、難しい」(関根栄一・国際協力銀行北京事務所代表)との見方が多い。
このため、基準金利は上げず、中国銀行業監督管理委員会(金融庁に相当)が、市中銀行に対して、不動産ローンなどへの融資を規制する「窓口指導」の強化が図られる見通しだ。
*基準金利
中国の中央銀行である中国人民銀行は、民間銀行の預金や融資の基準となる金利を定めている。1997年のアジアの通貨危機以来、景気刺激策として基準金利は6回にわたって引き下げられた。現在は、普通預金の基準金利は0・72%、期間1年の短期貸出は5・31%などとなっている。
■影 響
ただ、こうした措置で景気の過熱を抑え、うまく「巡航速度」の成長に移行できるかどうかは未知数だ。自動車メーカーや鉄鋼メーカーは、設備投資を2005年まで拡大する計画だが、「需要が供給に追いつかず設備過剰に陥る時期は意外に早く来る」(在北京エコノミスト)との予測も多い。
日本にとって、2002年で輸入の18%、輸出の10%を占める中国の景気急変は、影響が大きい。欧米や他のアジア諸国への波及もあるため、巨大市場・中国の経済の行方が注目される。