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フロリダG7が開幕-世界経済の成長をアピール、ドル安是正は微妙 (ブルームバーグ)
http://news.www.infoseek.co.jp/business/story.html?q=07bloombergto7872941&cat=10
【記者:下土井京子】 2月6日(ブルームバーグ):7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が6日夜(日本時間7日朝)、米フロリダ州のボカラトンで開幕した。好調な米国経済と、それにけん引される形で回復軌道に乗りつつある日本と欧州経済の成長を確認する。ドル安をめぐる為替問題も議論される見込みだが、ドル安是正にまで踏み込めるかどうかは微妙だ。会合は7日夕(8日午前)に共同声明を発表し、閉幕する。
日本はこのところ、比較的順調な経済指標が相次いでいることもあり、谷垣禎一財務相は「設備投資と輸出に支えられ、着実に回復している」とした1月の月例経済報告などをもとに、堅調な日本の景気動向を説明する。構造改革をさらに進める意向も示す。
谷垣財務相は為替については「経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)を安定的に反映するのがあるべき姿。それに反する動きが出てきた時には、しかるべき手段を取るのが基本的なスタンス」としており、引き続き介入も辞さない姿勢を主張する構えだ。
柔軟性と安定的の両方を議論
フランスのメール財務相はボカラトンに向かう途中、記者団に対し、昨年9月にドバイで開かれた前回G7声明に盛り込まれた「為替相場はさらなる柔軟性が望ましい」という文言について「市場はわれわれの声明の一部分しか解釈していない」と指摘。「ドバイの声明にだれも満足していない。われわれは現状に合わせて、全員が満足いくように語句あるいは表現を変えたいと思う」と話した。
谷垣財務相はこれについて、ボカラトンで記者団の取材に応じ、「(為替相場は)柔軟性と安定的という両方の要素がある。どう表現するかは、これから議論しなければならない」と言明。そのうえで「G7各国(の経済は)はそれぞれ良い方向に向かっている。G7各国は、さらに良い方向に(向けて)協調していくというメッセージを出せると思う。そういう議論のなかで、為替政策についても議論をする」と語った。
日本銀行の福井俊彦総裁も現地で記者団に対し、「為替相場だけで不均衡を短期的に調整できるというように考えないことが一番大事」と指摘。そのうえで「不均衡の問題は、各国経済が持っている構造的な差が反映されている。この違いを時間をかけて調整していかなければ、不均衡のない持続的な発展につながらない。長期的な課題として各国が責任もって政策対応をしていかなければならない」と述べた。
日米財務相会談も
谷垣財務相は第2日目会合開始前の7日早朝(日本時間7日夜)、スノー米財務長官と会談する。財務相は「こういうことを議論するということではなく、ざっくばらんにいろいろな今の見方、考え方を意見交換する」としている。一方、G7の議長を務めるスノー米財務長官は「米ドルと他通貨との相対的価値に関する話題は、困ったことを招くだけで避けたい」としており、為替についてどのようなやりとりがなされるのか注目される。
会合ではイラクの債務削減についても話し合われる見通し。19の債権国が構成するパリ・クラブに対し、債務再編を2004年末までに完了するよう要請した昨年9月のドバイG7での合意を再確認する。アルゼンチン政府による対外民間債務再編についても議論が交わされる。
[ 2004年2月7日10時9分 ]