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(回答先: [自民憲法調査会] 「前文は書き換える」を柱の報告提示(毎日新聞) 投稿者 まさちゃん 日時 2004 年 3 月 10 日 19:05:02)
増田俊男の時事直言! 特別号(2004年3月8日号)
月刊『力の意志』4月号から
今月号から1年間にわたって、憲法について皆さんとともに誌上で考えることになりました。私がアメリカから帰国した1995年以来、「2005年に新憲法を!」は私の願いであり、目標でした。2005の数字をYシャツの袖にプリントし、またシールやグッズにつけ、一時も努力を怠らないように努めて来ました。いよいよ2005年は来年です。今まで蓄積してきた情熱と知識を、日本の将来のためにどこまで発揮できるか皆様と共に挑戦したいと思います。
第一章 基本法
憲法とは国家のIdentification(ID)です。民族には過去、現在、未来があります。IDとは民族の現在、過去、未来を通じて脈々と貫かれる民族独特の精神です。憲法は民族独特の精神が集約されたものであり、それぞれの時代に整合させながら維持、改正されながら諸法律の指針となるものです。憲法の基本精神を表す憲法の主文は民族精神そのものであり、過去、現在、未来にわたる民族の願いでなくてはなりません。
憲法の基本法を制定するに当たっては、民族のIDとは何かについて国民的コンセンサス(同意)が必須です。日本人のIDとは何かの認識が確立されなくてはならないのです。私は国民的IDの認識に当たって、学術的アプローチ(追求)を好みません。私たち国民の心の中にある日本人としての願いや思いを、学問の名の下に、また学問の権威で論じることに不自然さを覚えるからです。私は憲法学者より、美空ひばりや石原裕次郎の歌の中に日本人のIDを求めます。
憲法学者はいたずらに我々国民に理解できない難しい言葉を使うことにより権威を保とうとしたり、やたらと他民族、特に西洋のIDを採用したがる傾向があります。美空ひばりや裕次郎の歌を聞いていると涙が出ますが、日本の憲法学者の話を聞いていると空々しく思えるのは私だけでしょうか。日本人の心を躍らせるもの、嬉しがらせるもの、泣かせるもの、怒らせるもの……。そこに日本人のIDを見出すことができるのだと思います。
私は1995年帰国以来、だんだんと日本人がアメリカ化されていくのを感じました。その上、今や国家がアメリカ化を制度化しようとしています。小泉内閣はその最たるものです。スマートさという効率一辺倒のアメリカのIDが、石の上にも三年という努力や忍耐の価値観を凌駕しようとしています。いわゆる真面目な人がバカを見て、ずるい人が得をする世の中になりつつあります。
我々日本人が眉をひそめたくなうようなことは、日本人のIDにそぐわないのです。朝起きたら自然に口ずみたくなるような、また毎日ちょっと時間ができたら歌えるような、憲法主文はそうしたものでなくてはならないと思います。
憲法主文
日本国憲法の基本である憲法主文は、我々日本人が毎日読んでいると喜びが沸いてくるものでなくてはならいと思います。美空ひばりや裕次郎の歌のように、嬉しい時、辛い時に一人で、また大勢集まって歌えるものでなくてはならないと思います。日本国憲法主文は、日本人に自信と誇りを与えるものでなくてはなりません。
また、日本人が憲法主文を口ずさむ時、他の文化の人々に日本人の違いが分かり、それが故に尊敬されるものでなくてはなりません。日本の文化が発祥したときから今日までの日本人の歩みと共に作り上げてきた成果が説明できるものでなくてはなりません。長い歴史と伝統と幅広い文化を包含する、尊いものでなくてはなりません。
憲法主文作りのプロセス
我々が一人一人「日本人はこうあって欲しい「こんな日本人が好きだ」、「あの嬉しさを忘れることができない」「あんな人は大嫌いだ」等々、みんなが心で思っていることを集約することから始めたいと思います。難しい理論は要りません。できる限り多くの日本人から、何でもいいから心で思っていることを集めることこそ重要だと思います。外国人を見て、「あんなことは我々日本人にはできない」などの意見も重要です。
日本人の気持ちの集約ができたら、幾つかのカテゴリーに分けます。ちょうど歌の作詞作曲のように口ずさみやすく、語呂に十分配慮して文書化し、メロディーを付けて歌えるようにします。憲法主文の歌を子供からお年寄りまで、いつも口ずさんでいる国になったら素晴らしいと思いませんか。
憲法主文はお経のように、嬉しいときも悲しいときも手を合わせて口ずさむもの、歌えるものでなくてはならないと思います。
日本人の心の歌募集
抽象的でなく、具体的に嬉しかったこと、楽しかったこと、元気が湧いてきたこと、やる気になったこと、いいことをしたこと、されたこと、ああすればよかったのにと思ったこと、困ったものだなと思ったこと、けしからんと思ったこと、許せないと思ったこと、怒りに震えたこと……等々どんなことでも結構です。どうぞご連絡ください。
次号から誌上で「日本人が感じたこと」として発表し、日本人の心を集約していきたいと思います。こうして私たちの心が感じることの中から、本当の日本人を見出すことができるのではないでしょうか。
「自分たちの憲法は自分たちで作る」というのは、こういうことではないのでしょうか。いよいよ次号から「みんなで作るみんなの憲法」の始まりです。