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(回答先: Re: 続報 投稿者 エンセン 日時 2004 年 2 月 06 日 20:07:22)
【モスクワ杉尾直哉】ロシア大統領選挙の投票一カ月を前に起きた爆発事件。事件の詳細は明らかでないが、捜査当局は自爆事件の可能性を示唆しており、チェチェン紛争がらみのテロ爆弾事件の可能性が濃厚だ。事件をきっかけに、ロシア国内では、反チェチェン感情が高まるのは確実で、昨年のロシア下院選の結果に表れたロシア社会内部の民族主義感情の増大は、さらに拍車がかかる可能性が強い。
ロシア連邦保安当局の発表では、走行中の電車の中で爆発物が破裂しており、地下鉄の車両内に爆弾を持ち込んだ女性の自爆テロとの疑いが強まっている。
チェチェン過激派内部では、夫や兄弟の命をロシア軍に奪われた女性たちの決死隊、通称「黒衣の寡婦」が組織され、自爆テロ事件を頻発に起こしている。
昨年7月のモスクワのロックコンサートの爆破事件、同12月のモスクワ中心部のホテル前での自爆テロ事件なども、これらチェチェン女性グループの犯行といわれる。
ロシア国内では、度重なるテロ事件に、チェチェン紛争への懐疑的な味方も一部では出ているが、大多数の人々はテロ事件が起きるたびに、反チェチェン感情を募らせ、ロシア民族主義を鼓舞へと向かう雰囲気が強い。
出口のないいらだちやはけ口を、愛国主義的感情にゆだねるという構図で、これがまた、プーチン大統領の支持を強める結果になっている。
このため、大統領選挙の一カ月前というタイミングで起きた今回の爆発事件は、大統領の支持率をあげるのは、まず間違いない。
世論調査では、すでにプーチン大統領の圧倒的な優位が伝えられているが、今回のテロ事件は、さらに、大統領選を独走させる可能性が強い。
プーチン大統領にとっては、テロ事件の頻発は自らの権力基盤を強め、盤石な体制を築きあげる効果を持つ。
しかし、その一方で、ロシア国内では、プーチン大統領の権威主義的政治が強まるのと比例して、国家主義や民族主義的傾向が強まっている。
この流れに沿って、昨年末のロシア下院選では、親西欧・改革派勢力が全滅する結果にもなった。
そして、ロシア国内の民族主義の高揚は、世界経済への統合を目指すプーチン政権の外交・経済政策に大きなブレーキをかけるブーメランなような逆効果をもたらす。
プーチン大統領は、今回のテロ事件で、国民の支持を集めながら、その裏で不気味に広がるロシア民族主義の悪夢に悩まされる可能性が強い。
[毎日新聞2月6日] ( 2004-02-06-20:11 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20040207k0000m030064000c.html