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(回答先: 「イラク復興支援派遣航空輸送隊」編成完結式・隊旗授与式における訓示(全文)その1[韋駄天-35855] 投稿者 乃依 日時 2003 年 12 月 27 日 09:41:08)
http://www.idaten.to/bbs/bbshtm.htm
[35856] 「イラク復興支援派遣航空輸送隊」編成完結式・隊旗授与式における訓示(全文)その2
投稿者:かすみ 投稿日: 12/26 Fri 23:57:21 削除
私の責務は、防衛庁長官として、特別措置法第九条に定めてあるとおり「隊員の安全に配慮する」ことであり、それは実際に派遣される自衛隊の諸官の代表が調査した上で能う限り最適な地域を選定し、自己を守るために必要十分な権限と装備を付与し、自衛隊の持てる能力の最大を持って任務を遂行できるための条件を整備することであると考えております。
文民や民間人であれば危険を避けることができなくても、日夜訓練に励んだ諸官であれば立派に危険を避け任務を完遂することができるからこそ、自衛隊がその任を負わねばならないのであります。自衛隊の持つ自己完結性こそ、現状のイラクにおいて他に依存することなく任務を遂行するための必要条件であり、それは我が国において自衛隊をおいてほかにはなしえない能力であります。
諸官は「ことに臨んでは身の危険を顧みず、もって国民の負託に応える」との宣誓をし、本日ただ今もその任に当たっている崇高なる使命を担った自衛隊員であります。われわれ防衛庁・自衛隊に期待されるものは祖国日本の独立と平和を守ることであり、ただ日本のみならず世界すべての平和の実現であります。諸官の日々の努力を私は常に誇りに思っております。諸官の存在をこそ国民は誇りに思うべきと思います。
このことを、私は防衛庁長官として、一人の政治家として、一人でも多くの国民に訴え続ける所存であります。国民の全てが、大きな理由によって自衛隊員がイラクに派遣されることを理解し、感謝し、応援し、支持することこそが、我が国が毅然たる国家であることを世界に示すメッセージとなると信ずるからであります。
去る十一月二十九日、志半ばにして職に殉ぜられた奥大使は、遺稿となった「イラク便り」の中で、ナシリアでのイタリアに対する襲撃事件の後、「このような行為は到底イラク人のやることではない」「犠牲になった尊い命から私たちが汲み取るべきは、テロとの戦いに屈しない、という強い決意ではないか。テロは世界のどこでも起こりうるものです。テロリストの放逐は、我々全員の課題なのです」と述べておられました。そして大使は生前、「俺は危険がないなんて言っていない。危険を避けるためあらゆる努力をする。しかしリスクを負ってでも守らねばならないものがあるのだ」と常々語っておられたということであります。
リスクは決してゼロではありません。しかし、そのリスクを賭けてでも守らねばならないものがこの世の中にはある、と私は信じます。そうであるからこそ、この日本において唯一任務を成し遂げうる我々自衛隊が、その任務を果たさねばならない。
リスクはあります。それを最小限にすること、それが私の責務であります。命に応え、本日この場に臨む諸官が居てくれることが、我が国存立の基盤であり、私は諸官とともにここに在ることを誇りに思っております。
諸官が任務を全うされることを信じ、そして諸官の愛するご家族の皆様方のためにも、政治としてなし得る限り全てのことを果たすことを申し述べ、私の訓示といたします。