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(回答先: [ANSWER]メールニュース: 警察のスパイ活動暴露さる 投稿者 NOユージ 日時 2003 年 12 月 21 日 17:34:58)
NOユージさん、はじめまして。
警察のデモ隊に対する暴行・残虐行為はどこの国でも共通しているようですが、スペインではこんなこともあります。
今年の2月に世界各地で反戦デモがいっせいに行われましたが、マドリッドでもバルセロナでも、数十万人規模のデモが行われました。(バルセロナでは主催者発表で百万人、警察発表で50万人、ただし、バルセロナにある中央政府支部の発表では13万人!だったのですが。)バルセロナではバルセロナ市、カタルーニャ州などもこぞって反対を表明していましたので、比較的平穏なデモでしたが、政府与党の勢力の強いマドリッドでは大変な荒れようで、警官隊の暴行で数多くの負傷者が出ました。
こちらのテレビは残酷シーンでも結構平気で放映するのですが、放水はもちろん労働組合員のデモ隊に警棒で襲い掛かってボカボカと頭や足を狙って殴りつける機動隊の様子を延々とニュースで放映していました。最もひどかったのは、歩道に立って様子を見ているだけの一人の女性に、一人の警察官がツカツカと近づいていきなり硬質ゴムの警棒で頭をぶん殴ったシーンでした。彼女は気を失って歩道に倒れ周囲にいた男たちも一瞬何が起こったのかすら分からない様子で唖然としている間に、その警察官は足早に仲間のいるところに立ち去ってしまいました。
スペインでは重要な場面がある一つの放送局によって録画された場合、その映像が他の局にも配られる仕組みがあるようで、どのテレビ局のニュースでもこの場面が放映されました。もちろん各労働組合、反戦団体は抗議の声をあげ、野党は国会で警備当局と政府を非難しましたが、アスナールは「デモ隊こそ暴力集団でテロリストだ」とぶち上げ、いこじに突っぱねまくっていました。
こんな場面がおおっぴらにテレビで放映されるだけ、陰湿に隠すよりもまだマシ(と言っていいのかなあ)かもしれませんが。ただ、熱しやすくさめやすい国民性のためでしょうか、あまりその後までこの話題が続いていないのが残念ですけど。
バルセロナでは、この日の反戦デモではたいしたことは起こらなかったのですが、昨年春にEU首脳会議が開かれたときには、その少し前にイタリアでデモ隊の一人が景観から銃殺されていましたのでヨーロッパ各地から集まった若者たちは気が立っており、相当にあれまくったのですが、その中で、こんなことがありました。
この国では中学生や高校生が政治デモに参加することは珍しくなく、そのうちの数名が逮捕されたのですが、容疑は持っていたカバンやリュックサック(彼らは学校の帰りに参加している)の中にナイフや石が入っていた、要するに「凶器準備集合罪」だ、と言うことらしいのです。知り合いの子供の中学生に聞きますと、デモに参加しようとして歩いている最中に、私服警官が気づかれないうちにそっとそれらの「凶器」を放り込んでおいて、その後で制服が「ちょっと来い。持ち物検査をする。」とか何とか言って「凶器を発見」してしょっ引いていくらしく、こちらではよくあることだそうです。
警察から連絡を受けた子供たちの親が引き取りに行くのですが、親にしても子供が逮捕されても結構平気な顔をしています。親や祖父の世代は若いころフランコ独裁政治に反対して戦った人が多いせいもあるでしょうが、親も警察との付き合い方はわきまえているようです。
以上、とりとめも無い文章でしたが、ご参考までに。