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「イラク治安、一層悪化の恐れも」アナン総長報告
【ニューヨーク=勝田誠】国連のアナン事務総長は10日、イラク情勢に関する安全保障理事会への報告書を発表、国連がイラク復興で果たすべき役割の明確化を求めるとともに、イラクの治安状況について「短期的、中期的に、改善する見通しはなく、一層悪化する恐れもある」と、厳しい認識を示した。
また、国連そのものが「テロ標的」であるため、復興支援を担う国連イラク支援団(UNAMI)の拠点を来年早々にキプロスなどに設置し、国外から活動する方針を明らかにした。
報告書は、日本人外交官殺害など一連の事件にも触れ、これらテロ攻撃が「極めて組織化」し、「標的も多様化させた」と指摘した。
報告書は、全25ページ。安保理は今月16日の公式協議で、内容について討議する。
報告書は、連合国暫定当局(CPA)が統治評議会との間で、来年6月末までのイラク側への主権移譲で合意したことを、「正しい方向への重要な一歩」と高く評価した。その一方で、イラク諸勢力の「一層広範な参加が必要」との見方を示した。国連のプレンダーガスト政治局長は、報告書に関する補足説明をした中で、スンニ派の民族主義勢力や広範囲のシーア派勢力を、民主化プロセスに参加させる必要性を強調した。
報告書は、イラクに平和と安定を回復させるプロセスに「失敗は許されない」と指摘。国連が憲法制定や選挙実施プロセスで「豊富な経験を持っている」とし、イラク国民が望み、加盟国の要請があるなら、国連が一層大きな役割を果たせると主張した。しかし、現状では、国連の政治的役割は不透明で、「職員の身の危険に見合うほどのものではない」との判断を示し、連合軍暫定当局などに政権移譲過程における国連イラク支援団(UNAMI)の役割を明確にするように、重ねて要請した。
(2003/12/11/11:59 )
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20031211i204.htm