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(回答先: [外交官葬儀]「遺志を受け継ぐべき国の責任」 (読売新聞・社説) −”「一人でも犠牲が出れば、政権の危機だ」などという議論が出る国は、日本ぐらいだ” 投稿者 シジミ 日時 2003 年 12 月 07 日 19:59:03)
http://www.sankei.co.jp/news/editoria.htm
イラクで殉職した奥克彦大使と井ノ上正盛書記官の両家と外務省の合同葬が営まれた。イラク復興支援のためにイラク全土を奔走し、志半ばで凶弾に倒れた二人に敬意を込め、改めて哀悼の意を表したい。
参列した小泉純一郎首相は「家族の誇りであるとともに日本国、日本国民の誇りでもあります」とたたえた。同時に首相は「遺志を受け継ぎ、国際社会と協力してイラク復興に取り組む」と誓った。復興を軌道に乗せる国際共同行動を日本も一員として完遂することが遺志を生かすことになる。
一方で国に命をささげた二人に対し、国を挙げての弔意を示すことが十分だったのかという疑問が残る。
この殉職事件と相前後してイラクで殺害されたスペイン情報機関員ら七人は翌日夜には軍用機で本国に搬送された。国葬が営まれ、参列したカルロス国王が棺に勲章をささげた。爆弾テロの犠牲になったイタリア軍兵士なども特別機で本国に搬送され、空港にはベルルスコーニ首相が出迎えた。国葬にはチャンピ大統領らが参列した。
日本の場合、二人の遺体は民間機の定期便でロンドン経由で帰国した。首相が遺体の引き取りに政府専用機の使用を決断すれば、クウェートから直接日本に帰国することも可能だった。
だが、その決断は行われず、空港には小泉首相の姿はなかった。日の丸は小さく棺も貧弱にみえた。
葬儀についても国葬ではなく、外務省葬だった。外務省葬は小村寿太郎元外相の死去時に行われ、今回で六回目となったが、省葬が慣例という。国葬は戦後、吉田茂元首相だけだ。内閣府は国葬の基準はなく、その時の内閣の判断によるとの見解を示しており、首相が前例にとらわれず、決断すれば可能でもあった。
二人は二階級特進し、奥氏には従四位旭日中綬章、井ノ上氏には従七位旭日双光章が贈られた。殉職外交官への授与は初めてだが、国としての感謝と評価を十分に示したのだろうか。
国のために尊い命を散らした人に対して国が最大限の敬意と名誉をもって報いる仕組みがいかに不十分かを示している。これまで考えてこなかったつけでもある。小泉首相が取り組むべき課題であるはずだ。