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(回答先: 象のオリ訴訟:地主側の敗訴確定 最高裁が上告棄却【毎日新聞】 投稿者 荷電粒子 日時 2003 年 11 月 27 日 18:59:23)
改定米軍用地特別措置法(改定特措法)の違憲性が争われた訴訟で、最高裁は27日、地主側の上告棄却の判決を言い渡した。琉球大学法文学部の徳田博人教授(行政法)に判決の問題点などを聞いた。
最高裁が、「解釈問題」を「裁量問題」にすり替えて判断している点を指摘したい。
最高裁は、法律や政府の活動が憲法に適合しているか否かを判断したり、また、憲法に則した条文の解釈を行う権限をもっている(最終的な有権的解釈権)。
それを前提として弁護団は、仮に暫定使用制度を合憲的に解釈するとするなら、「緊急性」がある場合に限るのであって、そのような場合に、憲法29条3項の「公共のために用いる」の要件に合致するという「解釈論」を展開した。今回の訴訟の事案は緊急性などもなく、暫定使用は違憲という結論を導こうとした。
これに対して最高裁は、弁護団の主張を「独自の見解」であるとして退けた。問題は、それが「独自の見解」とする根拠として、暫定使用制度が公共のために用いられるかどうかは、内閣総理大臣の外交的判断や、政治的技術的な判断にゆだねられているとした点。つまり、内閣総理大臣の「裁量問題」にすり替えて合憲判断を示した。
最高裁は、このような論理を準備することで、「人権の最後の砦(とりで)」としての役割を放棄した。
さらに、解釈論を展開している部分では、現実を認識することなく、法の文言だけで紛争を解決するという態度をとっている。この点は、法律の不遡及(そきゅう)原則における判決部分に著しく見られるところである。
このような態度は、結果的に、現状肯定的態度であり、沖縄の基地の現状を直視しないことにつながる。司法の役割は、具体的な紛争(現実・事実状態)を法を適用して解決することであるにもかかわらず、法の現実の機能を含めた認識論抜きの解釈を展開したこと自体、今回の判決は著しく政治的であった。(談)
[更新 2003年11月28日 金 10:26]
http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2003/2003_11/031128d.html