現在地 HOME > 掲示板 > 戦争43 > 540.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 民主党の裏側:小沢一郎メルマガ「平和協力国連中心で自衛隊と別組織の国連待部隊」 投稿者 木村愛二 日時 2003 年 11 月 27 日 23:48:25)
総選挙で勢いをつけた小沢一郎が、いよいよ本格的軍事大国をめざして戦略を始動したようです。以下は私なりの問題の解釈です。
この戦略は端的にいえば国連を触媒として利用することによって、憲法問題とダイレクトに対決することを回避しつつ、軍事費の大幅拡大、軍事産業の復活を成し遂げるというのが本旨。この政策に自民党が反対する所以も可能性も全くない。したがって事実上の大政翼賛会政治となる可能性は十分。
バルカン半島、アフガン、イラクと立て続けに実行した、いいがかり戦略による戦争行為は、国連決議という錦の御旗がないと今回のイラク侵略に際して英国が経験したような大義名分上の齟齬が発生して、有権者の強い反発を招く。逆に言えば国連総会・安保理事会でうまく工作して議決さえ勝ち取れば、あとは堂々と好きなだけ軍事費を計上して消費できるというメカニズムである。ありがたいことにアルカイダが日本までターゲットに入れてくれたおかげで、「アルカイダが潜伏している」という「情報」(いくらでもCIAがでっちあげてくれる)さえあれば、あとは「国連」の印籠を取り付けて好き勝手に先制攻撃(昔特高警察が得意とした予防拘禁そのものだ)ができる舞台装置が完成している。余談だがこの「アルカイダ」を考案した人間は勲章ものである。たった一人でもいい。テロリストと覚しき人間を送り込んでもめ事を演出するだけで「アルカイダをかくまった」とすることができる。最高にポータブルな戦争挑発装置といえよう。
小沢の思惑通りとなれば武器輸出三原則などはたちまち反古となるであろう。なぜなら戦闘要員を派遣するというコミットメントが、武器を国際的にマーケットすることの前提条件(いわば所場代)だからである。戦後50年以上にわたってギプスをはめられてきた日本の軍事産業も、いよいよ一人前として羽ばたく時が来たというところか。今頃大勲位が草場の陰で(おっとまだ早いか)「ああこの時代に居合わせれば!」と泣いていることであろう。
ちなみイラクにおいて英国が国連決議なしで米国に追従した背景として、米英資本の融合の度合いが、他の国(欧州各国・日本)の資本との融合度とは比較にならない程高い、という事情を挙げることができる。これはアングロアメリカ文化を基盤とした企業文化の共有ならびに歴史的経緯が背景である。投資銀行や監査法人などに典型的に見られるように、米国本社、英国本社のどちらが本社だかわからなくなってしまった企業も多い。今回の侵略によってぼろ儲けする石油・軍事産業においては両国の資本は必ずしも融合が進んでいるとは見ないが、ぼろ儲けしたその収益は最終的にはこれらの業界を支配しいている金融資本のところに行くから同じ事なのである。
嘘つき小僧ブレアの米国追従を責めてはみても、実はこれは彼自身の決定ではなくて、こうした資本の要請なのでブレアにできないのなら選手を替える、と言う話になるだけである。彼の場合は強引に侵略に追随したはいいが、その過程で大量殺戮兵器問題などウソをつきまくったことが暴露され、売り物だった誠実イメージに決定的に傷がついたため、長期的に政権を委託するに足る人材ではなくなったので、保守党党首の交代など代替の模索が始まったのである。
嘘つき小僧が奇跡的にイメージ回復するようなことがあれば、そのまま続投となるだろうが、最近メディアがしきりと健康不安説を取り上げているのを見ると、もう見切りをつけられている雰囲気も濃厚である。本当の支配層は常に勝ち馬に乗ることをもって本分とする。だから保守2大政党という仕組みが一番望ましいのである。一方が失敗すれば乗り換えるだけで、既得権益には一切影響がないからである。当然のContingency planning(不足の事態への対応策)といえる。
日本ではこのような米国資本との融合はまだそこまで進んでいないので、米国追従型の軍事的コミットメントの要求もさほど強くはないだろうし、国連を経由するのが一番無難である。本当は猛毒のような軍事大国化政策だが、国連のオブラートにくるめれば国民もおとなしく燕下する、との読みであろう。
小沢の過去の言動・行動を見れば、国連・軍産複合体利権システムを支配する連中に相当コミットしていると見るべきである。イメージ的に暗く強引なタイプなので首相になるより、田中角栄のように闇将軍的に裏から実権を握る可能性は大。昔「角栄の稚児」とまで言われた程の男である。だから必ずしも民主党が政権を担当する必要はない。本当に支配層にとって決定的な政策はすべて小沢が闇で取り仕切ればそれでいいのである。でももちろん民主党が政権をとってもいいのである。その場合は小沢よりは清新なイメージのある管を表にたてて、裏で小沢が取り仕切るだけである。クラ〜い世の中になりそうだ。