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【2004米大統領選民主党候補】ハワード・ディーン民主党候補予備選で圧勝の勢い
http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/304.html
投稿者 スーパー珍米小泉純一郎 日時 2003 年 11 月 25 日 06:15:51:k5Ki8ZfJP9Ems

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
      平成15年(2003年)11月18日(火曜日)
           通巻 第708号
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ディーン、民主党予備選で圧勝の勢い、焦るゲッパート下院元院内総務
 「第二のゴールドウォーター」化し、ブッシュには有利に作用するだろう
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 民主党の党内予備選の口火を切るニュー・ハンプシャー州とアイオワ州はまもなくである(2004年1月19日)。

 秋にヒョイと横合いから飛び出してきたウェズリー・クラーク元NATO司令官が先月まで有力視されたが、これはクリントン前大統領がお膳立てした“当て馬”に過ぎず、もう舞台から消えかけてきた。
 (クリントンの危機意識はリベラル左翼のハワード・ディーンでは、民主党が本番で惨敗するのが目に見えているからだ)

 トップを走るハワード・ディーン(元バーモント州知事)には、50万人の「反戦活動家」と二つの大労組が味方に付いた。これは異常事態だ。
本命視されたリチャード・ゲッパート(元下院院内総務)は、すでに20の労組を味方に付けてきたが、いずれも弱小組織で構成員が少ない。ジョン・ケリー、リーバーマンもいずれ資金切れで消える運命にある。

いつもの選挙なら激論となる貿易、経済イシューが隅っこに押しやられ、いまはイラク一色。したがってケリー、リーバーマンは戦争支持だからブッシュと争点がなく、民主党内の活動家を説得できない。
貿易政策がイラク戦争のまえにすっかり後退した為である。


▲二大労組がディーン支援を決議、これで民主党内の大勢はきまった

SEIU(サービス産業労組はAFL・CIOのなかの最大組織)とAFSCME(地方政府労組)はディーン支持を決めた。
日本で言えば「連合」の大半を味方にしたようなものである。
「これでレースはこれからも展開されるとはいえ、情勢はディーンに決定的」(ロンドン「エコノミスト」誌、11月15日号)。

反面でディーンのやっていることは{イラク反戦運動}を兼ねた民主党内キャンペーンであり、このため民主党主流、中間派、穏健派が、ことごとく眉を潜める。党内戦術は全体の選挙戦ではマイナス要素になりうる。

このふたつの労組で加盟が200万ちかい。
豊かな組合献金を懐に大挙してニュー・ハンプシャーとアイオワ州でボランティア活動を展開しているから、民主党内での形成は決まり、と言って良いだろう。
「運動員たちは誰が候補者だろうが、反戦の政治活動であればそれで良いという感じなのである」(ニューヨーク・タイムズ、11月15日付け)。

▲ディーンはさながら第二のゴールドウォーターか?

64年に共和党はゴールドウォーターを大統領候補に選んだ。
かれはキリスト教の常識から世界秩序と米国の役割を説いたが、理想論は現実のベトナム戦争を遂行している現職リンドン・B・ジョンソン大統領にランドスライド(大勝利)をもたらした。

歴史的に言えば、ゴールドウォーターは正気恢復を説いたわけで、その意義を再評価する向きは多いが、選挙は話が別である。

ハワードは民主党で過去の惨敗者たるマクガバン、ディカキスの二の舞を演じることになるが、票差はゴールドウォーター並みの激しい落ち込みをやらかしそう。

当然ながらブッシュ陣営、ハワードが選ばれることを待ち望んでいる。
これなら、イラク問題で窮地に追い込まれようともブッシュの再選は揺るがない模様、例外はディーンが指名直後に鷹派を副大統領候補とし、みずからもカメレオン的変身で「中間派」で戦うことぐらいである。
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(注 ゴールドウォーター)彼はアリゾナ州選出の共和党上院議員だった。ベトナム戦争に米国はもっと強硬に臨めとしてハト派のロックフェラーらを退け、党内指名を勝ち得たが、本番ではジョンソンのソフト路線に惨敗。結果は民主党61%、ゴールドウォーターは僅か34%という大差がついた。晩年、かれは“WITHOUT APOLOGIZE”というベストセラーを書いた。
だが、ベトナム戦争は予想外の泥沼となり、ジョンソンは再選出馬をあきらめ、ニクソンの共和党が復活となる。
http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000514.html
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民主党ディーン候補の横顔

2003年10月25日(土)
ワシントン在住ジャーナリスト 堀田 佳男


 4年に1度の祭りがもどってきた。大統領選挙に立候補している民主党のハワード・ディーンとウェズリー・クラークをワシントンで取材した。

 午前8時20分。朝の光をバックに、車から勢いよく飛びだしてきたディーンは、すでにテレビカメラを意識した薄い化粧をほどこしていた。思っていたよりもはるかに小さい人だ。並んで歩くと、170センチのわたしよりわずかに大きいだけである。数人のボディーガードがまわりをかため、選挙スタッフがそのあとを追う。その横から何人ものテレビカメラマンがバンザイをするようにしてカメラをむける。それはまるで祭りの神輿を担ぎ上げるような光景である。
 
 彼の到着を待っていたサポーターは約250人。学生もいるが、年配の支持者が多い。ほとんどがインターネットで集会を知り、集まっていた。

 サポーターの1人、メリーランド州の高校教師、ダン・ガーナーは「ディーンはクラークよりもずっと誠実な感じがする。大衆に迎合せず、自分の意見を正直に言うところがいい。すでにインターネットを通して20ドルの政治献金をした」と、ディーン支持の理由をはなした。

 ディーンのサポーターのすぐ横には、クラークのサポーター約70人もいたが、数の上からも組織力という点からもディーン陣営がまさっていた。遊説先でサポーターをどれくらい集められるかは各州の選挙事務所の組織力にかかっている。さらにカネがどれほど集まっているかでも、現場のウネリの大きさはちがってくる。

 いくぶんか高揚した表情で壇上にあがったディーンは、自身のキャンペーンについてこう自画自賛した。

「みなさんから、すでに2500万ドルの政治献金を頂いた。でも、大切なのは金額ではない。共和党のように金持ちから多額の献金をうけるのではなく、インターネットを通して20万人の方が平均77ドルという金額を寄付してくださったことに意義がある。これが本当の民主主義だ」

 一方、クラークは34年間の軍人生活が身にしみついているせいか、いまだに演説慣れしておらず、聴衆のまえでは表情がかたい。ディーンが集まったサポーターのヤンヤの喝采を増幅させられるアンプを体内に備えているようであるのに対し、クラークは青い蛍光灯をあてられたような感じである。支持率では、クラークがブッシュを抑えるほどだが、ディーンかクラークかと問われれば、わたしはディーンに軍配をあげる。これは二人の遊説を間近でみた印象である。

 ディーンは最初からイラク戦争に反対し、福祉政策や環境、労働問題などでもリベラルな政策を打ち出して、ブッシュとは政治的に正反対の位置にいることを強調している。ところがクラークは、民主党から出馬表明した9月17日直前まで、共和党で出馬する可能性もあり民主党員としての顔ができていない。政策面では共和党員の支持を取りつけられる中道派の立場だが、わたしは穏健派を貫いて共和党に大敗した88年のデュカキスを思い出さないわけにはいかない。さらにクラークの横顔に、優等生特有のひ弱さを垣間見る。

 それでは、ディーンが予備選を制して民主党の代表候補となり、来年11月にブッシュと戦った場合、ディーンはブッシュに勝てるかというと、わたしはブッシュの再選が濃厚だと思っている。それは共和党の結束力が民主党よりはるかに大きいからだ。一方の民主党は分裂とまではいかないが、リベラルと穏健派で割れている。

 クラークが共和党から出馬していたらブッシュ陣営に風穴を開けていただろうが、クラークが民主党に移ったいま、共和党の結束力はつよい。さらにカネの集まり方がディーンの比ではない。来夏までに200億円ほどを集める勢いだ。カネと票の関係は正比例するわけではないが、強い相関関係がある。

 8月の失業率は6・1%で労働者からの不満はあるが、アメリカ経済が今後半年で不況に突入する見込みはひくい。たとえイラクにまつわる諸問題が来年まで尾をひき、支持率が落ちても、それが再選を阻止する大きな要因になるとは考えにくい。というのも、中西部を中心に、「サイレント・マジョリティー(もの言わぬ多数)」がつくられているからだ。

 ベトナム戦争時の72年、ニクソンが反戦運動に直面してもマクガバンをやぶって再選をはたせたのは、このサイレント・マジョリティーが票を入れたためだった。シュワちゃんがカリフォルニアを制したことで、大票田の同州が共和党の手におちたことも大きい。アメリカの大将ブッシュは、いま窮地に立っているように見えるが、民主党よりは固い基盤のうえにたっていることは間違いない。(「急ぐがばワシントン」2003/10/09から転載)
http://www.yorozubp.com/0310/031025.htm

堀田さんにメールは mailto:hotta@yoshiohotta.com

急がばワシントン http://www.yoshiohotta.com/

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