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種々の状況証拠から見て、この事件が米軍による日本外交官の殺害であることはほぼ間違いないと思われる。自分が議論板でhttp://www.asyura2.com/0311/dispute15/msg/554.htmlと書いた様に、重要な問題は、その殺害が
１．イラクのゲリラによるテロ事件をでっちあげて、それに対して日本国民が団結して自衛隊を派兵するようしむける
２．米軍兵士が偶然、通りかかった日本外交官の車をテロリストと誤認して攻撃した（誤射）
３．自衛隊派遣に消極的な日本に業を煮やした米国が、日本への脅迫と最後通告を兼ねて故意に日本外交官を殺害した。
のいずれであるか、ということだと思われる。そして、その真相は、死者を悼む各国首脳の公式声明ではなく、日本政府のとった対応を細かく分析することで明らかになると思われる。
まず、１．説は、直接の脅威である北朝鮮への攻撃にすら消極的な日本の防衛意識を熟知する米国がとる手段とは思えないので却下。２．説または３．説のいずれが真相かということが問題になる。かつて、イラク攻撃時にロシア外交官の車がピンポイントで誤射された事件、ユーゴ空爆時にユーゴを支援していた中国の大使館がなぜか古い地図に基づいて誤射された（と米軍は公式に説明しているが、あまりにおかしな説明であり、それは中国への脅迫であることを分かる人に分からせる為であると思われる）という事件、反米的報道を行う大手通信社の宿泊するバグダッドのホテルを米軍が何度も砲撃し記者を何人も殺害していることを考えれば、３．説は決して笑い飛ばしてはならない重大性を秘めている。
２．説の誤射とすれば確かに拙い事態であり、真相を隠す為に米軍が車を隠匿したり、テロ攻撃説という偽情報を流すのは矛盾しない。しかし、２．説であれば日本と米国の間に亀裂はない訳で、米軍の説明と日本側の説明が食い違うのはおかしい。また、最も治安の悪い地区で会議を行ったこと、その危険な地区でなぜか買い物のため車から降りたと米軍が説明していること（旅行ガイドを見れば分かるが、治安の非常に悪い地区では絶対に車から降りるなと書いてあるし、外交官ならそれは常識の筈）、米軍によれば買い物中に襲われたのに、日本外交官一行はなぜか全員車で逃げて店から離れた道路脇の畑に突っ込んだ車輪の跡が残っている（証拠写真もある）こと、奥参事官が病院で死んだか即死だったかで食い違っていることを説明できない。米軍はなぜ、分かる人には明らかに嘘と分かる説明をするのか？？それは、やはり３．の目的で、日本への脅迫と最後通告を兼ねて日本外交官を故意に殺害したのであるということを分かる人には分かる形で公表するためであろうと思われる。
そう考えると、ロイター（反米的報道を繰り返して記者が米軍に殺されている）が日本外交官の死体をあえて放送したのも、米軍がそれを許可したのも、彼らが見せしめとして米軍に殺されたのであるということを分かる人には分からせるためではなかったかと思われる。
更に、これまで米軍機関紙かと思えるほど米国に忠実な報道を繰り返してきた産経新聞の報道を見てみよう。
岡本氏がイラク訪問中止 イラクの日本外交官殺害で
岡本行夫首相補佐官は３０日午前、イラクでの日本外交官殺害事件を受けて同日からの中東訪問期間中に予定していたイラク入りを中止したことを明らかにした。成田空港で記者団に語った。イラン、シリアを回りそのまま帰国するという。岡本氏は中止について「イラクで一緒に行動するパートナーがいなくなったため」と説明。現地の治安情勢に関しては「理論的に言えばどこでも危険性はゼロでない。事情をよく知った奥氏がこういう目に遭ったのはよくよくのことだろう」と指摘した。
http://www.sankei.co.jp/news/031130/1130sei051.htm
外務省が緊急対策会議 人員増や安全対策を協議
外務省は１日午前、イラクで起きた日本人外交官殺害事件に関する緊急対策本部（本部長・川口順子外相）の会合を同省で開いた。会合では、外相が「不幸な事件を教訓により一層安全を確保し、外交活動を展開できる体制をつくらなければならない」と指示。死亡した奥克彦参事官と井ノ上正盛書記官の遺体の搬送日程や手段などについて協議したほか、在バグダッド日本大使館の人員増強や警備方法を検討した。終了後記者会見した逢沢一郎副大臣は、遺体の司法解剖について「事件の真相に迫る意味から必要という論議がある」として、検討していることを明らかにした。逢沢氏は２人が襲撃された際の詳しい状況について、米軍の情報と現地警備会社を通じて入手した警察情報に「食い違いがある」と指摘。米軍により正確な情報提供を要請しているが、テロの可能性については「確認できていない」と述べた。
http://www.sankei.co.jp/news/031201/1201sei058.htm
自衛隊が在外公館を警備 外務省が法改正検討
外務省は２日、イラクでの日本人外交官殺害事件を受け、自衛隊が在外日本大使館や同省員の警備活動ができるようにするため、関係法改正の検討作業に着手したことを明らかにした。逢沢一郎外務副大臣が同日午前開かれた自民党の外交・国防関係合同会議で報告。川口順子外相も閣議後の記者会見で政府として取り組むべき検討課題との認識を示した。自衛隊法など現行法では、海外に派遣された自衛隊の警備活動は認められておらず、政府、与党内には、武器使用基準の緩和と合わせ見直しを求める声が出ていた。
ただ、石破茂防衛庁長官は同日午前の記者会見で「在外公館の安全確保は国家的な課題だ」としながらも、「（憲法などの）法体系や相互主義の問題を整理した上でなくては、自衛隊の行動の規定はできない」と述べ、慎重な検討が必要との考えを表明。外務省は法改正につい
て「時間をかけられる問題ではない」（逢沢氏）としているが、憲法上の制約から慎重論も根強く、論議を呼びそうだ。川口外相は会見で「バグダッドではほとんどの大使館が自国の軍なり特殊警察に警備してもらっている」と指摘した上で、「外務省として（法改正の）検討が必要だという問題意識を持っている」と述べた。同会議後、逢沢氏は記者団に「在外公館、省員の安全を守るためには新たな法体制をつくる必要がある。憲法上の制約もあるが、国民的合意は得られると思う」と強調、早期の国会提出を目指す意向を示した。
http://www.sankei.co.jp/news/031202/1202sei068.htm
岡本氏がイラク訪問をとりやめたのは何故か？テロではなく誤射なのだから、イラクで日本人が狙われている訳ではなく、訪問を取りやめる必要があるとは思えない。それは、岡本氏がイラクを訪問した場合には米国の断固たる意志を示す為に行われる二回目の日本人外交官殺害の被害者になる危険を予知したからではないか？いわば、奥参事官殺害が広島原爆であり、岡本氏殺害が長崎原爆であると考えればよいだろう。一度ではなく二度類似した事件を短い間隔で起こすことで、これは単なる偶然ではなく故意であるということを示すことができる。
また、テロではなく誤射なのに、バグダッドを含め在外公館の警備増強と警備目的の自衛官の派遣を日本政府が急遽検討するというのはあまりにおかしい。この警備の目的は、テロリストから日本の外交官を守ることではなく、米軍から日本の外交官を守る（困難な任務と思われるが）為であると考えると説明できる。
自衛官殺害事件の後も、日本は自衛隊の紛争地域への派遣を先延ばしにし続けている。もし私の仮説が正しいなら、日本を脅迫するために数日以内に長崎原爆に相当する新たな事件が起きると思われる。それは新たな日本人外交官の不審死かもしれない。もしくは、米軍の軍事訓練中の誤射による、誘導ミサイルの霞ヶ関or永田町or皇居or東宮御所or渋谷区神南への命中とそこに住む人間の死であるかもしれない。あるいは、北朝鮮問題や尖閣諸島問題、台湾問題などでの日本の国益に決定的に不利益な米国の政策決定かもしれない。あるいは、為替の急激な変動や、在米日本企業への理不尽な制裁政策の決定であるかもしれない。これらの政策が日本政府に与えるインパクトは様々であり、米国は気分次第で希望する強さの衝撃を日本政府に与えることができるのだ。そして、日本の悲惨な状況を見せしめとして全世界に報道させることで、米国のイラク攻撃に賛成しない独仏やカナダなどの西側主要国に参戦を促すこともできるのだ。
私はこの自分の恐ろしい予想が外れることを、単なる杞憂であることを祈っている。しかし、万一の事態に備えて、皇居と霞ヶ関と永田町と渋谷には今後数日の間は近寄らないようにしようと思っている。残念なことに私の職場は九段下にあるので、万一皇居が米軍に攻撃された場合には、その兵器の種類と威力によっては命が助からないこともあるかもしれないことを覚悟している。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。