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http://www.asahi.com/international/update/1121/002.html
イランの核問題を協議する国際原子力機関(IAEA)の理事会が20日、ウィーンで開幕した。イランが10月、ウラン濃縮の停止と強制的な査察を受け入れる「追加議定書」の締結を受け入れるなどIAEAへの協力姿勢を示したことで、理事会の大勢は安保理付託回避の方向。だが対イラン決議案では、過去の未申告のウラン濃縮やプルトニウムの抽出など度重なる保障措置(核査察)協定違反をめぐり理事国間の意見が大きく割れ、とりまとめが難航している。
理事会は同日午前の協議後、イラン問題に関する非公式協議に入った。21日に再開の予定。
イランの譲歩を引き出した英独仏の3カ国が決議案を作成したが、過去の違反行為について単に「懸念」を表明する非難色の薄い内容に、イランはすでに保障措置協定の「不履行」にあり、安保理に付託されて当然とする米国が鋭く反発した。
IAEA筋によると、エルバラダイ事務局長も当初の欧州案に反発。開幕前に記者団に対し、「イランは、保障措置協定の義務を履行せず、数々の違反も犯してきた。こうした事実にも目を向けねばならない」と述べた。冒頭報告でも過去のIAEAの査察に対し、イラン側が当初極めて一貫した隠蔽(いんぺい)工作を試み、「保障措置協定の精神にもとる行為で、深刻に懸念すべき事態」と強く批判、今後も一層のイランの協力と、長期の検証活動が必要だと強調した。
欧州側は、開会までに「違反は遺憾」「保障措置協定への侵害行為」などと強い非難の表現を盛り込んだ改定案を提出したが、米国は、ウラン濃縮の確認方法や、疑惑解明の新たな期限設定などをめぐり、依然、納得していない模様だ。
理事会筋によると、日本やカナダ、一部欧州諸国も、過去の違反を軽々に看過すべきでないとの立場。より強い非難決議にはイランの反発も予想され、予定される21日までの会期中に合意が達成されるかは微妙な情勢だ。
(11/21 03:00)