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【ワシントン竹川正記】米上院本会議は16日、ブッシュ大統領がイラク戦後処理のために求めている総額870億ドルの歳出法案のうち、復興支援費203億ドル(約2兆2300億円)について、原案の全額無償援助から、半分の100億ドル分を将来の石油輸出収入で返済する義務を課す融資に切り替える修正案を賛成多数で可決した。
景気刺激のための大型減税の連発に、イラク処理費の膨張が重なり米財政赤字が過去最大に拡大する中、財政を顧みないブッシュ外交に議会が待ったをかけた形。23日からスペイン・マドリードで開幕するイラク復興支援国会議で各国に資金分担での協力を促す方針の米政府にとって内からの反乱は大きな誤算となりそうだ。
大統領はイラクの国民感情への配慮や、支援国会議で他国の資金拠出を引き出すためにも「無償援助が不可欠」と訴えていた。だが、サウジアラビアに次ぐ世界第2位の原油埋蔵量を持つイラクに対して、議会では「資源のないアフガニスタン支援と同列には扱えない」との声が浮上。与党共和党議員の中からも全額無償援助に反対する動きが出ていた。下院ではほぼ原案通り無償援助を認めた歳出法案を可決する方向で、今後、両院は調整作業に入るが、大統領が巻き返せるかどうかは不透明な情勢だ。
可決された上院の修正案には、イラクが抱える旧フセイン政権時代の対外債務(最大1200億ドル)を、欧州や日本など主要債権国が最低9割以上債権放棄した場合には、米国の100億ドル融資を無償化する付帯条件が付けられた。巨額の債権を持つロシアやフランスが反発するのは必至で、イラク支援の国際協調体制作りにも波紋を広げそうだ。
[毎日新聞10月17日] ( 2003-10-17-13:51 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20031017k0000e030054000c.html