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(回答先: 太平洋戦争からアジア太平洋戦争へ [毎日中学生新聞] 投稿者 なるほど 日時 2003 年 12 月 11 日 07:46:25)
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そのとき庶民の生活はどうだったのか、
歴史を知らない若年世代がぜひ知っておきたい
国家主義の残虐非道の過去
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自衛隊のイラク派兵が日一日と近づいている。9日に記者会見をこなした小泉首相
は、「自分の意思により赴くことを聞き、誇りに思う」とのメッセージを陸上自衛隊
に送るなど、政治的セレモニーを消化中。地ならしを終え、年が明ければ、いよいよ
憲法9条を亡きものにする歴史的暴挙を実行に移す腹積もりだ。
小泉は会見で「日米同盟」「国際協調」といった言葉を並べ立て、「国家としての
意思が問われている」と絶叫した。
戦前、戦中に国民を苦しめた国家主義という亡霊が、今また幅を利かせようとして
いるのである。
しかし、世界の主要国では「国家より個人が大事」が常識で、戦後民主主義の根幹
にある考えだと断言する人もいる。8割の国民がノーと声をそろえる派兵に踏み切る
ことは、その思想を踏みにじり、個人より国家の意思を重視して侵略戦争に引きずり
込んだ戦前の歴史を繰り返すことにほかならない。このままでは昔日の帝国日本に逆
戻りするばかりではないか。防衛庁で防衛研究所長や教育訓練局長を歴任した新潟県
加茂市長の小池清彦氏が言う。
「小泉首相は会見で『国民の精神が試されている』などと言っていましたが、あれは
大本営発表そのものです。
イラク派兵を契機に日本は、戦前の軍国主義に向かっていく可能性が極めて高い。
政府はイラク特措法で、ゲリラのような非正規軍との戦いは戦闘行為じゃないと定義
しました。しかし今の戦争のほとんどは非正規軍との戦いです。となると自衛隊は、
世界のほとんどの戦争に派兵できることになる。徴兵制導入も考えられます。イラク
で隊員に死者が出れば、自衛隊に入る人は激減するでしょう。それでも防衛力の確保
が必要となれば、徴兵制しかない」
赤紙一枚で一家の大黒柱や跡取り息子が兵隊に引っ張られる暗黒の時代の再現は必
至なのだ。
▼ 軍政下の庶民は着物も娘も売って生活した ▼
戦前、戦中の血迷った軍拡と国家主義に走った政府によって、庶民はどれだけ苦し
い生活を強いられたか――。歴史を知らない若い世代には、ぜひ知ってもらいたい。
昭和15年(1940年)、帝国議会を掌握した軍部は戦争政策を批判した民政党
の斎藤隆夫議員を除名。戦争遂行のために野党をはじめすべての政党が解党させられ、
大政翼賛会が創立された。そして、東条英機内閣の暴走で悪夢の太平洋戦争に突入し
ていったのだ。このころの庶民の生活は、悲惨を極めた。茨城大名誉教授の大江志乃
夫氏(日本現代史)が言う。
「『贅沢は敵だ』『欲しがりません勝つまでは』のスローガンのもと、何から何まで
お国のために供出させられ、庶民の生活は真綿で首を絞められるように苦しくなって
いったのです。たばこひとつ買うにも切符が必要で、米、ミソ、しょうゆ、塩、砂糖
といった生活必需品まで国からの配給を待たなければならない。おまけに所得税や鉄
道料金の引き上げなどで生活費を奪われ、追いつめられた庶民は一枚ずつ着物を売っ
てイモなどに換える“竹の子生活”を余儀なくされたのです」
生活できなくなった農家の人たちは娘を売った。衣食住は文字通りのドン底。東京
では靴さえ買えず、ハダシで歩く大人であふれた。それでいて、時の政府は「足らぬ
足らぬは工夫が足らぬ」と言って、ひたすら痛みに耐えるよう命令したのである。
http://www.mag2.com/m/0000021570.htm