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米上院は、3日の本会議で、イラクでの米軍駐留経費を主とする総額約870億ドル強(約10兆円)の追加歳出法案を可決した。米PBSテレビによれば、「870億ドルも出すのなら、国民はこの戦争について真実を知る権利がある」「戦死した兵士の葬式に出たらどんな弔辞を読むべきか。何のために命を捧げたのかと聞かれて、何と答えてよいか分からない」などと、民主党議員から多くの反論が出たという。しかし、この法案に対する口頭による投票で、「NAY!」と明確に反対したのは民主党のロバート・バード議員1人だけだった。
バード議員は、3月の戦争開始時に「私はこの国のために泣き悲しむ」とスピーチした人だが、今回の追加支援法案に対してはこう語った。「ブッシュ大統領が7月2日に"かかって来い!”と思慮なき言葉で挑戦したら、相手は本当にかかって来た。このコメント以降、165名のわが兵士が殺された。----この追加支出は、破綻した政策を取り繕うものに過ぎず、われわれの軍隊を助けるより傷つけるものであり、イラク占領の国際化には何の役にも立たない。今は撤退戦略に転換すべき時である」
PBSの『ニュース・アワー』に出演した民主党のジャック・リード上院議員はこう語る。「最初から、イラクの文化の質と反対勢力の性質に関して認識を間違えていた。われわれは解放者として歓迎され、向こうの人はわれわれの主張に賛同すると思い込んでいたのです。たしかに米軍を攻撃しているのは小さなグループだが、残忍で緻密です。----スンニ・トライアングルではすでに米軍は劣勢となっています。カギは情報だが、われわれが情報網を構築するのは難しい」
では870億ドルの追加支出をなぜ通したか?
「われわれはジレンマに直面しているが、政策ではなく、兵士が十分な支援を受けられるよう、兵士のために法案を可決させたのです」と、リード議員。だが、むろんこれは言い逃れの詭弁だ。ブッシュに「兵士のため」という泣き所を押さえられてしぶしぶ賛成したという図だ。
ところで、PBS(米国公共放送網)は『セサミストリート』などの番組を制作したり、政治問題や戦争報道でも、米国では珍しく、概して客観的な視点を守って、米国内のこころある人に支持されているテレビ局だが、4日の東京新聞によれば、視聴率の低下で主たる財源である寄付が集まらず、経営危機にあるらしい。「政権批判などがたたり、保守派や政府からの圧力が高まっている」という。
http://www.pbs.org/newshour/bb/middle_east/july_dec03/iraq_11_03.html