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(回答先: 改憲論議「普通の国家」への道 文人正【BUND-WebSite】 投稿者 クエスチョン 日時 2003 年 12 月 30 日 18:26:06)
自民党は30日、2005年にまとめる党の憲法改正案の前文について、〈1〉国際貢献主義〈2〉日本の歴史・伝統・文化の継承〈3〉基本的人権の尊重――の3点を明記する方針を固めた。
伝統・文化を尊重し国際貢献に積極的な役割を果たすとの日本の目指す国家像を明確に示すとともに、前文に憲法全体の総則的な性格を持たせる狙いがある。自民党憲法調査会(保岡興治会長)は2004年夏をめどに前文改正の要綱案をまとめる方針だ。
自民党は11月の衆院選の際に、結党50年となる2005年11月までに、憲法改正案をまとめることを政権公約に掲げた。来年の通常国会にも、憲法改正に必要な国民投票法案と国会法改正案を提出する方針だ。これに向けて、党憲法調査会を中心に憲法改正原案の検討を進めている。
現行憲法の前文は「国民主権」と「平和主義」が中心で、日本の歴史や文化に関する記述はない。このため、国民主権などに加え、「日本の歴史と伝統、固有の文化、美しい国土を大切に守り育てる」(山崎拓・党憲法調査会特別顧問の試案)などの文章を盛り込み、「日本のアイデンティティー(独自性)」(保岡会長)を明確にすることになった。
また、国際貢献についても、現行の前文には明確な記述がない。
日本政府は1991年、湾岸戦争後の機雷除去のため、掃海艇をペルシャ湾に送り、初めて海外に自衛隊を派遣した。これ以降、国連平和維持活動(PKO)を中心に積極的に国際協調行動に乗り出し、各国から評価を得ている。
自民党は、憲法前文に「日本国民は、国際社会の平和と繁栄の実現に積極的に貢献する」などと明記し、国際貢献に前向きに取り組む日本の姿勢を国内外に示す考えだ。
さらに、現行の前文では、憲法の3大原則である「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」のうち、「基本的人権の尊重」に関する明文規定が抜けているため、三大原則を明示して前文を憲法全体を総括するものにする方向だ。権利だけでなく、納税や教育など国民の「義務」についても何らかの言及をすべきだとの意見もあり、さらに調整する。
一方、憲法は連合国軍総司令部(GHQ)が草案を作成した影響で、英文の翻訳調の文章になっているため、自民党は憲法改正にあわせ、文章表記も改めることにしている。
自民党は、憲法前文と、「自衛軍の創設」などを盛り込む予定の憲法本文の改正案を2005年秋までにまとめ、民主党など野党の同意も得て、出来るだけ早期に憲法改正を実現したい考えだ。
◆憲法前文=憲法の中で、国家の基本理念や国民の目指すべき姿について述べた文章。現行の日本国憲法では、国民主権と議会制民主主義、平和主義や国際協調主義に多くの分量を割いている。連合国軍総司令部(GHQ)のアルフレッド・ハッシー海軍中佐が執筆した英文を翻訳した。独立宣言など、米国の複数の政治文書に似た表現が多いとの指摘がある。(読売新聞)