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(回答先: 第9条の存在はそれなりに役に立っています 投稿者 あっしら 日時 2003 年 11 月 14 日 16:50:17)
あっしら様、
あっしら様曰く:
『第9条が、「あるにはあるが、ないがしろにされているのは事実」という指摘は共有していますが、「あれでは実際もう役に立っていません」という指摘には疑義を持っています。
ないがしろにされていながらも、第9条があることで、それなりに役には立っていると見ています。
反戦平和政治勢力は、微力とは言え、第9条を楯に異議を申し立てることができます。
第9条がなければ、純粋な政治(“国益”)で軍事行動が論議されることになります。
一方、自民党など対米追随派も、第9条があることで米国の要求を100%受け入れるのではなく、「第9条があるから、ここまでしかできない」というエクスキューズができます。
そして、第9条があることで、少しでも政治に関心がある人は、国家−憲法−個人の関係や憲法問題を考えることになります。』
はい、ごもっともでございます。
そもそも他国が日本に『交戦が想定されるような場所へ自衛隊を出せ』などということを
到底頼めないようなレベルの効力を理想としておりますので
『第9条はずっとあのままにしておかなければならない』というクチの護憲派への
あたくし側の疑問がああいった挑発的表現になったものです。すみません。
インドがイラク派兵を断った時は、あたくしはカッコいいと思いました。
『うちのことで充分大変なので、派兵なんてとんでもない』
下手に出たようでいて、それ以上有無を言わせない調子が見てとれたからです。
トルコも、一旦は義理を立てて検討はしたが、断り方は大変スマートでした。
第9条がありながら始終オタオタしている我が国の政府って一体何なんだ。
自分たちで自国の憲法を無価値たらしめているようなものです。
独立後に信認をめぐる国民投票もしていない、つまり連合国のお仕着せの憲法をそのまま使っているわけですから尚更
『あれからずっとこのまま使ってやっているのに、それを返上しろというのか』と
アメリカがああいった協力の要請を切り出して来るやいなや却下していいはずのものだと思うのですが・・・。
政府から率先して遵守の精神を薄れさせてしまっていますが、それを返上できるというなら無理にいじらなくて良いかも知れません。
返上できたと見なすには、911以来通してきた有事法制周辺の法案の見直しを条件にしたいです。
ただそれでも、どうも何か補足すべきものはありそうに思えます。
再びあっしら様曰く:
『個人的には、「敗戦責任」の明確化が憲法改正の出発点として行われるべきだと思っています。』
敗戦責任については今まで多くのスレッドで非常に労力を注いで論じて来られましたが、
こと憲法改正に際しては、敗戦責任の明確化はどういう意味でその出発を助けるとお思いですか。
あたくしの理解力不足で申し訳ございませんが、もう少しだけ説明をお願いしたいと思います。
あっしら様曰く:
『最後に一つ、護憲主義者は今回の選挙でぴくぴくしていますが、憲法改正は国会議員の2/3の発議を経て国民投票の過半数の賛成をもってできるものですから、憲法改正を阻止できる可能性も高い一方、そのような過程を経て改正されたものならばそれこそ民主主義の現われなのですから受け入れるしかないものです。
憲法改正は、憲法のみを抵抗の支えにしてきた反戦平和勢力が護憲主義から脱却するいい機会になるかもしれません。
憲法改正を終末のように考えてしまうようでは、新しい現実に立った政治活動はできないでしょう。』
こちら、良く理解できますし、賛成です。あたくしの提示したかった疑問にもこのあたりが含まれておりました。
ただし、改憲について惑う心境である理由は、現在の状況ですと、
『改憲』という言葉を以てあたくしが考えているのとまったく違う方向を目指す勢力の方が強そうだからです。
例えばあたくしの父にしても(空襲経験者で、あたくしに較べて右寄りです)、
まだ確認したわけではありませんが、
日本から先制攻撃できるような憲法がほしいとは思っていないでしょうが
ミサイルを発射されたら『要らないからとっときな』と
ラケットか何かで相手国にはね返すのもダメなのか、くらいのことは思っていそうです。
あたくしの疑問のうち改憲そのものについてのものは
あっしら様からのレスを通して大体解けましたが、
護憲派・改憲反対派のどなたからもご意見をいただけないのは残念ですね。
これについては、『あたくしの言うことなど当たり前過ぎる』と
お思いでおられるというのが理由だ、と思っておいて良いのでしょうか。
この他には自衛という観念についていくつか疑問を持っておりますが、選挙板よりは議論板のほうがふさわしそうです。
それはまたいずれ、ということで。
色々ご意見をありがとうございました。
ではまた、ごきげんよう。
PS.
エンセンさま、エンセンさまにはアナーキズムが似合いますね。
実際無政府状態でもエンセンさまなら立派に生き延びられそうです。
あたくしも、本当はかなりアナーキズムが入っているかも知れません。
が、生き延びる自信はあんまり・・・。