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(回答先: Re: 長壁満子はあくまで、個人です。誤解はこまります。 投稿者 長壁満子 日時 2003 年 11 月 12 日 11:22:53)
おさかべさん、
方言で本音を言わせてもらってもあわかりいただけるあなたの柔軟な心が見えたようなきがします。
私は、自分の人生哲学でしかものを捉えていません。だから思い込みと誤解に満ちています。そこは阿修羅でできるだけ勉強しようということでこの3月、アメリカのイラク侵略を目の当たりに見て投稿する決心をしました。
人生哲学とは、動物的嗅覚で、本物とにせものをみわけようという程度の感性です。判断基準はひとつには自分の経験も用いますが、これが誤っていれば私は誤謬に陥っているわけですから多くの阿修羅投稿子のご意見をいただき、また参照させていただいている。だからあまり文献にあたっていないのが現状です。ほとんど直観です。
ま、学生時代はマルクスをかじってはいましたが、一知半解、それを長い人生の中で読み直したりして勉強しなおしています。発言する以上は厳密にことばを選ぶ必要があるからです。日常的には生活の哲学としてできるだけ唯物論哲学を学習しなおしたいと考えています。このほうが物事を理解するのには合理的だからです。
そういうことで、あっしらさんが、おさかべさんの抱いている疑問には各所で具体的に答えてくれています。もうすこしあっしらさんが投稿された内容を吟味されれば、大衆と前衛党との関係まで読み取れるものと思います。
このことを前提に考えたいと思います。
>あっしらさんも答えてくれませんが、半兵衛様、どうか、民主党が有事法案に賛成し、イラク派兵に反対するのか、おしえてくださいませんか。ここのところがわからないのに、社民が民主にすりよったことの是非を議論していてもはじまりません。
>私は有事法案に賛成した民主党が戦争を拒否するなど考えられませんので、もしかすると、なにか、深遠な哲理でもあるのかとおもえるのです。
私の直観にもとづく考えだけでよろしかったら意見を述べさせていただきます。
おさかべさんの疑問は、民主党の実体構造に対する本質的理解がまだないから、基本的な認識ができないだけです。おそらく共産党のかたがたもどれだけ民主党を理解しているか。おそしておそらくかえってくることばは民主党に対するレッテル張り的な規定、それも上から規定されたレッテルをおうむがえしに言われているだけでしょう。それゆえ的を得ない観念論に過ぎない。
そのレッテルの本質はいかにしてつかむのか、そして同時になぜ共産党がレッテル張りだけで終わるのか。これもおそらくですが、論議を深めない理由があるからです。主に認識論上の問題です。
簡単に、私の主観でもうしわけないですが、社会についてのとらえかたを考えますと、やはりマルクスの唯物史観が説明してくれている。いまや共産党はこの方法すら危うい。
歴史的には政党あるいは党派なるものは実体があってこそ成り立つのであり実体が政党や党派を形成する。
民主党は構成基盤は京セラの稲盛が支持するなど、大ブルジョワも包摂すると同時に旧社会党系の小ブル化した部分も包摂する。そこへ、超タカ派の小沢率いる自由党と合流。それゆえ本質的にはブルジョワジー率いる民主党を「世界権力エージェント」たる小沢がのっとりよりタカ派の(ときには原爆の使用さえにおわせる)民主党ができあがった、と解釈するほうが自然かも知れません。このような民主党を支持する基盤は旧総評系各労組を含む連合ですね。連合は同盟系も入っている。
ここにおさかべさんの言う「深遠な哲理」がある。陰謀です。小沢を「世界権力エージェント」というのはこの場合象徴的なことばですが、日本型労働運動や反対運動を一挙にからめ取ってしまう陰謀でしょう。この陰には日本の労働者階級が意識だけ小ブル化していまっている(いまや解雇権を乱用されて気息奄々で、社共のおかげで骨抜きにされてしまった恥ずべき階級)ことにも踏まえて、日本を反動化させてゆく上では好都合なわけです。アメリカ帝国主義の意に沿ってアメリカ型二大政党制に持ち込み反共国家を作るうえでは通過すべきプロセスなのです。反対勢力を一網打尽に捕獲する網を張っているところですね。共産党も綱領改定により彼らとの区別がつきにくなったおかげでやがてその流れに飲み込まれ雲散霧消する運命にある。
民主党に革新性がないのはそういうゆえんです、と私は思います。
象徴的には小沢や小泉が突出して個人主義的に日本をアメリカに売るように見えますが、これは日本ブルジョワジーの意思です。小沢純一郎がいなくなっても今後支配を強化してゆく上ではアメリカ帝国主義・イギリス帝国主義とネオナチズムをベースにした同盟関係(ワシントン・東京枢軸)を結んで、EU諸国と利害対立しながらも世界的な市場と権益の確保を図る必要があります。
この点の分析が日本共産党では、綱領改定で「巨大独占資本(体)」といわゆる大企業や中堅企業とを分離してブルジョワジーの分類を試みた。こんなことして何の役にも立たない。巨大独占体イコール自民党、これに対して、「話のわかる」ブルジョワジーの存在を夢想してこちらの部分を共産党への票としてとりこもうとしているだけ。
否、共産党の綱領改定は、議会主義の目玉から、自民党へのすりよりすら見せる反動的なものです。ブルジョワジーを取り込む姿勢を見せながら「マルクス」「レーニン」や「革命」や「共産主義」という言葉をちらつかせてはいるが実質的には革命を放棄したと誰でも読み取れる玉虫色にして自民党内あるいは民主党内の「民主的部分」に取り込みを図っています。そのためには共産党とあい容れない社会党が邪魔なだけ。そうして政権党をめざしたものです。改定綱領(案)からは「帝国主義」ということばが見当たらない。
あってもそれ(帝国主義という用語法も含めて)を否定するために使っているのみである。
つまり公明党との切り離しを前提に自民党との合作を狙った、なんとも現実離れした夢想に満ちた戦略(綱領)を出してきた。
こんなことするから、古参党員すらからも反発を受けて10月に予定した党大会さえ開けない。選挙に党大会を従属させた。
さざなみ通信でも綱領改定には散々悪態ついたが、結局左からの補完である。
資本主義自体が国家独占資本主義という帝国主義段階にあり不朽の一途をたどっているのに、この体制を解体するという立場を放棄。ブルジョワ政府を打倒するのではなく、結果として「議会での妥協」を求めることになる。ブルジョワジーの意図は主権国家への侵略さえ露骨に行いながら己の利害を貫徹しようとしているまさにそのときに、「民主勢力」に取り込もうというのだ。伝統的な議会主義の視点からしかものを見れないクレチン病患者といわずしてなんといえましょう。
支配階級は「自衛隊派遣反対」を叫ぶ労働者へは容赦なく弾圧を加えるているのに、その本質を見抜けずに、「わが勢力へきたれ」などと的外れなラブコール。悲しき片思いで、共産党の集票主義の目玉からするとブルジョワジーさえオルグ対象になってしまうのである。ミイラ取りがミイラになるだけ。
民主党内では旧社会党系の部分がいまだに微弱ながら抵抗を示していますが、やがて小沢や鳩山の前に屈服するのは目に見えています。テロ法、有事三法、自衛隊特措法がスムースに成立するのはこのような民主党内における実体的な対立があるからに他なりません。小沢や鳩山も旧社会党系および支持母体の労組への配慮から自衛隊派遣反対を叫んでいるだけです。まだ小沢のイデオロギーが露骨に暴露されていないがゆえに民社党はなんとなくソフトに見えるだけです。
このことは民主党が今度の選挙で、二大政党制のアピールをマスコミまで総動員して行い、中間層の取り込みに成功したといえますね。それでも有権者の半分が棄権する理由はこの民主党の本質まで見抜いているからこそです。なんら新鮮味がないし革命性ゼロ。
だんんだん時間がなくなってきましたので、冗長のそしりをまぬかれませんけども、なんか足しになればいいんですが。
少し議論板でみなさんの意見も聞きましょう。