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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031129-00000010-khk-toh
「被告にとり殺人行為は単なるシミュレーションゲーム」「医療従事者の仮面をかぶった鬼畜の所業」。最終日を迎えた28日の筋弛緩(しかん)剤点滴事件の論告求刑公判で、検察側は厳しい表現で守大助被告(32)を非難した。「犯罪史上特筆すべき残忍な犯行」と無期懲役を求刑し、3日間、計18時間を超す論告を締めくくった。
「患者の容体急変を引き起こすことで退屈な日常を脱し、得意の救命措置で活躍する優越感に浸った。気に入らない医師に苦手な救命をさせ、プライドをくじくという欲求を満たすために犯行を重ねた」
論告が動機面に入り、検察官の口調は厳しさを増した。「院内を舞台に自分を主人公とする危機管理ゲームに興じる感覚」「殺人はストレス解消の手段」。被告を指弾する言葉が次々に出る。
弁護側が「事件は作り話」と反論していることに対しては、「有効な立証は何もない」。「司法の信頼を保つためにも裁判所は判決宣告時、こうした弁護活動に明確な見解を表すべきだ」と異例の注文を付けた。
被害者の現状や処罰感情にも時間を割いた。泉区の女子(14)が今も植物状態が続き、両親も生活の大半を介護に費やしていることを挙げ、「自分の手で復しゅうしないと娘に申し訳ない」という父親の心境を紹介した。
犯行を否認する守被告に対しては、「被害者の感情を逆なでする虚偽を並べ、時には薄笑いを浮かべ裁判官の質問を受け流した」と言い立てた。
守被告は開廷中、表情を変えず、目線を手元の論告要旨に落として文面を追っていた。しかし、求刑を迎えると視線を上げ、検察官を見据えた。閉廷間際、傍聴席の支援者から「守君、頑張れ」と声がかかると、笑みを浮かべた。
(河北新報)
[11月29日7時3分更新]