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西村真悟氏――説明してもらいたい
朝日新聞社説12月23日
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
「刀剣友の会」の会員による事件が広がりを見せている。「国賊征伐隊」や「建国義勇軍」を名乗る者が田中均外務審議官の自宅に不審物を置いた事件についても、新たに会の幹部5人が逮捕された。
一連の事件に共通するのは、自分たちの主張に合わない者は暴力や脅迫で封じ込めてしまえという発想であり、それを実行に移したテロ行為であることだ。
田中審議官が狙われたのも、その対北朝鮮政策が気に食わないという理由だった。アーレフ(オウム真理教から改称)道場や広島県教組を銃撃したとして捕まった会長の村上一郎容疑者は、この事件にもかかわっていた疑いが持たれている。
危険きわまりない、この刀剣愛好家団体と関係していたのが、民主党の西村真悟衆院議員である。
友の会の最高顧問を務め、政治献金も受けていた。入院中ということで秘書が談話を代読したにとどまっているが、それで済むほど軽い問題ではない。議員活動を再開する前に、国民に対して本人の口からきちんと説明してもらいたい。
西村氏は談話で、事件は「寝耳に水」だったと驚いている。容疑が事実とすれば「犯罪行為を断じて許すことはできない」と批判し、「政治家として道義的責任を感じる」とも認めている。当然だろう。こんな事件を引き起こす人物と親交があっただけで、政治家としての見識が疑われる。
一方で、村上容疑者について「私の信条をよく理解してくださる好漢」と呼んでいる。かねて民族主義者を自任し、「亡国」を憂えてやまぬ西村氏は、日本のあるべき姿を語って意見が合ったのだろう。まさか相手がテロ行為に及ぶとは想像もできなかった、ということなのか。
政治家に求めたいのは、「国賊」「天誅(てんちゅう)」といった言葉が出回る世相への警戒感である。そうした言葉がテロにつながりかねないという危険感覚にもっと敏感であってほしい。
いわんや、テロを助長するような発言はもってのほかだ。
田中審議官宅の事件では、外務省を批判してきた石原東京都知事が「爆弾仕掛けられて、あったり前だ」と言い放った。弁明はあっても、撤回や訂正はない。
その石原氏と西村氏は雑誌でしばしば対談し、意気投合している。
日中間で領有権をめぐる対立がある尖閣諸島に97年、西村氏が勇ましく上陸した時には、沖合まで同行した。
西村氏は自由党と民主党の合併で民主党に移った。日本の核武装の検討まで主張する人でも無条件に入れるのか、疑問に思ったものだ。民主党は西村氏と友の会の関係を調べる方針は示したが、党としての見解を述べるべきだろう。
ことは民主主義の基本にかかわる。師走の慌ただしさに紛らせてはならない。