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(回答先: Popular Uprising 「来てみたら街中がみな敵だった」【解放】 投稿者 魔人の呪い 日時 2004 年 4 月 22 日 19:03:55)
私は20代の時4年近く(現在40代後半)隣国のクウェートで暮らしていましたので、その時の経験に基づいてこの問題について発言させてもらいます。
基本的にアラブの一般大衆は反米的です。その理由としては
@聖地エルサレム(アラビア語ではクドゥス)がシオニストにより占領されておりそのシオニストの後ろ盾がアメリカであるとの認識。
A欧米人はアラブ人を見下して馬鹿にしていると言う意識があり、アメリカ人はその代表格であるとの見方をしている。(私の経験では欧米人はアラブ人を馬鹿にしていると感じた事は多々あった。)
Bアメリカはアラブの指導者達を懐柔し手なずけており、その支配の元で一般大衆は苦しんでいるとの認識。(この点反米的な態度をとり続けたフセイン大統領はある一面大衆的な人気があった。−リビアのカダフィ大佐にもこの様な側面があると考えられる)
また、アラブ人の一般的な気質については
−非常に個々人の独立心が強い。
−基本的に近代的な意味合いでの国家と言うものを信用していない。(国に従うとか国に頼ると言う意識が希薄もしくはほとんど無い)
−時間の経過あるいは歴史感覚と言う様なものが我々日本人とは随分違う。パレスチナにイスラエルが建国されて50年以上経つが、彼らに言わせるとまだ50年しか経っていない、十字軍にパレスチナが占領された時は200年かかってこれを解放したと言う様な感覚である。
−アラブ人であると言う事に対して非常な誇りを持っており、歴史的には近代以前までは世界をリードする文明文化を有していたと言う意識が強い。
イラクの人々の基本的な反欧米あるいは反米的な意識、アラブ人としての気質や歴史観を考え合わせるとアメリカがイラクをうまく占領統治して親米的な民主国家を短期間につくれると考えた事自体に無理があり、それが出来ると考えたブッシュ大統領は相当おめでたい人物に思えます。(その友人である小泉さんはどうなんでしょうか。)
アメリカ撤退後イラク国内に相当な人望を集めるような人物が出て来てこない限りイラクの分裂と相当長期間にわたる内戦は避けようがないと考えています。
また、戦乱はイラク国内にとどまらず、周辺のアラブ及び中東諸国に飛び火して拡大するものと考えています。