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「トルストイの大予言」と胡蘭成思想。 [週刊日本新聞]
http://www.asyura2.com/0311/lunchbreak2/msg/635.html
投稿者 乃依 日時 2004 年 1 月 24 日 03:11:10:YTmYN2QYOSlOI
 

(回答先: 人類文明正統たる日本人、中国人の言語、文字による批判と批評を開始する。[週刊日本新聞] 投稿者 乃依 日時 2004 年 1 月 24 日 02:50:29)

「トルストイの大予言」と胡蘭成思想。
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/

更新 平成16年01月13日13時51分
太田龍の時事寸評
平成十六年(二〇〇四年)一月十二日(月)
(第八百二十一回)

○「トルストイの大予言」。
 これは、松居桃楼(まついとおる)、未完の著作「惡魔学入門」の
 最初に記述されて居る。

○救世主は、一九一〇年の時点で既に東アジア(中国、日本、
 モンゴル、シベリア)に生まれて居る。

○しかしこの救世主は、人類が未だかって知らなかったような思想、
 ものの考え方、学問体系を作り出して、その思潮によって人類の
 運命を劇的に変化させるであろう。
 私(トルストイ)には、その思想がどんなものかは、全く分らない。
 とした。

○更にトルストイは、この救世主は、従来、人類が知って居るような
 宗教の教祖、開祖のたぐいでは全くないだろう、
 と言った趣旨のことを述べたと言う。

○筆者は、この松居桃楼さんの文章を、十三年ほど前に知った。

○そして、今、胡蘭成(一九〇六〜一九八一年)先生の思想と学説を
 知り、松居桃楼さんが、長年疑問としてきたトルストイの大予言に
 予告された東アジアから生まれる救世主とは、胡蘭成先生であろう、
 と考えるに至って居る。

○但し、既に筆者が述べて居るように、
 救世主(メシア)、と言うことば、概念は、一神教世界のもので
 あって、東洋(東アジア)には全く適用され得ない。

○もちろん、トルストイにはそこのところの機微は分らない。

○しかし、筆者の記憶に誤りがなければ、トルストイには、
 「老子」についての著作があった筈だが、これは宿題として置く。

○西洋には、ごくまれに東アジア(中国、日本)の文明に魅かれる
 思想家、作家が生まれる。

○その実例は、

 (1)ライプニッツ

 (2)ショーペンハウアー

 (3)トルストイ

 (4)ラフカディオ・ハーン

 (5)フェノローサ

 (6)エズラ・パウンド

○胡蘭成先生の偉大なところは、
 清朝後期に始まる西洋帝国主義の中国侵略を契機にして、中国文明
 を根本的に反省し得たことである。

○単に反省したのみでない。
 その反省に立って、人類文明の正統としての中国文明再建のための
 思想的学問的再構築を、胡蘭成先生は成し遂げられた。

○この胡蘭成思想を、台湾と中共中国の中国人が、これから、果して
 生かすことが出来るかどうか、
 それは分らない。
 それは今後の宿題である。

○胡蘭成先生は、更に、我々の祖国日本と、実に、深い縁を結ばれた。

○人類文明の正統は中国と日本のみ。
 この中国と日本が立ち上って、人類を滅亡に追い込む西洋無明を超克し、
 よって以て人類を壊滅から救うべし。
 と日本民族に対して忠告された。

○しかしながら、胡蘭成先生在世中、日本人は、ごく僅かな例外的な
 人々を除き胡蘭成思想を一顧だにしなかった。

○胡先生没後はすみやかに忘れ去った。

○その機が熟して居なかったのである。

○しかし、今まさに、その機が来て居る。

 (了)

●[注]

○故松居桃楼さんの著作は、十数冊あり、今、復刻市販されて居る
 ものは、禅に関する著作が一冊。

○その他は、古本でしか入手出来ない。

○「惡魔学入門」は、昭和の末、柏樹社の広報誌「柏樹」に、十八回
 連載されたが、松居桃楼さんの病気のため中断、そのまま未完と成って
 しまった。

 (了)

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