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イラン地震 死者2万人超す 寒さ…救出活動は難航
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【中東支局(カイロ)】イラン南東部のケルマン州バムで起きた大地震で、ムサビラリ内相は二十八日、死者数が二万人を超え、これまでに約一万五千人を埋葬したと発表した。また、国営イラン通信によると、同日までに約千人ががれきの下から救出され、負傷者約一万千五百人が病院に搬送された。発生から二日がたち、いてつく寒さの中、救出活動は難航しており、死者数はさらに増えるとみられる。
フランス通信(AFP)などによると、ムサビラリ内相は同日、「まだ生存者がいる望みはあるが、それは非常に小さい」と語り、生存者の救出が極めて難しい状況にあるとの認識を示した。
現地にはスイス、トルコ、ドイツ、英国などの救援隊が続々と到着、捜索犬や特殊カメラ、超音波探知機などを使って生き埋めになった人々の捜索活動を行った。これまでに乳児を含む約千人が救出されたが、建物のほとんどが日干しレンガ造りのため、崩壊後の土砂やほこりにより、がれきの中の空気穴がふさがれてしまう状態だという。
夜間の気温が氷点下まで下がる中、救援関係者は、たとえ空気穴があったとしても七十二時間が生存の限界だとしており、救出活動は時間との戦いになっている。
一方、家を失った住民らは、野外テントでの生活を始めた。一部では略奪行為が始まり、飲料水なども不足しており住民の不満が高まっている。
ハタミ大統領はテレビ演説で「災害はあまりにひどく、人々の期待に応えるのは難しい」と窮状を訴え、二十八日か二十九日に被災現場を訪れることを明らかにした。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/29int001.htm