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http://www.atmarkit.co.jp/fsys/keyword/011codename2004/011codename01.html
元麻布春男
2004/01/30
IT関連の次世代製品や技術の解説では、その時点で実際の製品名がまだ決まっていないことから、どうしてもメーカーが決めた開発コード名がホワイトペーパーや記事の中で並ぶことになる。またプロセッサの場合は、製品となった後でも「Willametteコア」や「Northwoodコア」といったように開発コード名がそのまま使われることが多い。これは、同じ製品名(Pentium 4など)でも、製造プロセスの変更や2次キャッシュの増量、システム・バスの動作クロックの向上、といった改良が行われるため、異なる仕様の製品が共存するからだ。両者の性能を比較するような場合、「新しいPentium 4」や「改良型Pentium 4」といった記述では分かりにくいことから、どうしても開発コード名がそのまま使われることになる。新しいプロセッサへの移行期においては、メーカーのカタログにも開発コード名が併記されることがあるほどだ。
本来、開発コード名は、開発に際して社内で呼ぶために付けられるものであり、このように社外で製品の識別に利用されることは想定されていなかった。そのため以前は、製品の特徴を表したような名称が使われることが多かったようだ。しかし、社外で製品の識別などに広く利用されるようになると、その開発コード名が他社の製品名に類似している、といったことで裁判になるケースもあった。そこで多くのメーカーは、商標を侵害しないように開発コード名に地名を用いることが多くなっている。これは、多くの国で商標としての登録が認められないため、商標を侵害する恐れがないためだ。
また、あるメーカーでは、なるべく覚えにくい地名を開発コード名に選択しているという。これは、開発コード名が製品名として定着するのを防ぐ目的がある。呼びやすい(覚えやすい)開発コード名の場合、製品名よりも開発コード名の方が浸透してしまい、せっかくの製品名が意味をなさないものになってしまうからだ。前述のように商標が取れない開発コード名では、後発の類似商品で似たような製品名を付けられてしまう危険性もあり、開発コード名が一人歩きしないようにすることも命名の上では重要な要素となっている。
逆に無線規格の「Bluetooth」などのように、開発コード名がそのまま規格の名称となった例もある。Bluetoothは、10世紀に活躍したデンマークとノルウェイの王様「Harald Bluetooth」から取った開発コード名であったが、広く知れ渡ってしまったことから、そのまま規格名として採用されたという経緯がある。Bluetoothの場合は、業界標準規格であり、敵対するような製品が登場する懸念がないという特殊な事情もあったようだ。
一般には、なじみの薄い地名が採用されるため、開発コード名は覚えにくいものとなっている。また、基本的には社内呼称用であるため、途中で開発コード名が変更されたり、開発がキャンセルされた製品の開発コード名を流用したり、といったこともある。そのため、開発コード名を追いかけるのは大変な作業ともなる。とはいえ、前述のように次世代製品や技術を解説した記事やホワイトペーパーの中には、開発コード名が頻出することになるため、開発コード名を理解していないと記事自体が読めないということにもなりかねない。そこで、ここでは2004年から2005年にかけて記事やホワイトペーパーなどに多く登場すると思われるIntelとAMDプロセッサ関連の開発コード名を取り上げ、整理することにする。(デジタルアドバンテージ)
次ページでは、まずIntel製クライアントPC向けとサーバ/ワークステーション向けプロセッサの開発コード名を紹介しよう。(省略・直接記事にリンクしてご覧下さい)
http://www.atmarkit.co.jp/fsys/keyword/011codename2004/011codename01.html