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(回答先: <琉球フォーラム>天木直人氏招き講演 [琉球新報] 【題目 これでいいのか日本外交】 投稿者 なるほど 日時 2004 年 2 月 08 日 12:32:26)
2004年2月8日 日 10:34
県環境審議会(桜井国俊会長、委員19人)は7日までに、稲嶺恵一知事に対し、日米合同委員会が自治体による現地司令官への基地内立ち入り申請権の合意を30年間にわたって非公表にしてきたことについて、日米両政府が「地元自治体の知る権利」を奪ってきたとして、県が合同委員会に対して非公表にしてきた理由を求めることなど4項目の提言を行うことを決めた。10日午前の審議会で最終決定し、午後にも県側に提言書を手渡す。
環境審議会が県から諮問された事項の答申とは別に、提言という形で県側に取り組みを求めるのは今回が初めて。
基地立ち入り申請権合意の非公表理由のほかには、同合意に関する一切の書類の公開を合同委員会に求めることや米自由情報法に基づく資料の開示請求を行うよう提言する。県が要求している基地内の環境保全措置など日米地位協定の抜本的見直しを引き続き働き掛けることや基地内環境対策への住民参加も求める。
日米合同委員会は1973年に「環境に関する協力について」と題した合意で、米軍基地内での環境汚染発生で県や地元市町村が基地内の立ち入りや調査のための水や土壌などの採取を申請した際、司令官が許可できることを定めている。
合意内容が自治体側の権利を定めているにもかかわらず、外務省が公表したのは合意から30年後の昨年1月23日だった。
このため環境審議会は「基地環境問題についての県、市町村等の地元自治体の知る権利を規定した重要な合意がなぜ30年間非公表であったのか。その理由の説明を日米合同委員会に求め、結果を県民に説明することが求められる」と強い姿勢で非公表問題に臨む。さらに「この件を不問に付すことは、日米合同委員会の『依(よ)らしむべし、知らしむべからず』という姿勢を将来に向け容認することを意味する」として、県が合同委に説明を求め、県民への説明責任を果たすよう提言する方針だ。
◇日米政府の責任重視
地元自治体による基地内立ち入り申請権の合意を日米合同委員会が30年間も非公表にした理由について、県環境審議会が説明を求めるよう県に提言するのは、住民の知る権利を規定した合意事項を長年「死蔵」させていた日米両政府の責任を重大視しているためだ。
合意した73年以降、在沖米軍基地内では油漏れなど数々の環境汚染が発生している。2002年に北谷町の基地返還跡地の地中から発見されたタール状物質入りドラム缶187本については、元基地従業員が1975年前後に陸軍の指示で埋めたと証言しており、米軍が環境汚染を意図的に行った事例も確認されている。
仮に73年合意がその時点で公表されていれば、県や市町村は合意に基づいて司令官に基地内立ち入りや環境調査を申請していたはずだ。申請が繰り返されていれば、米軍側も住民側からの厳しい監視の目を意識し、合意が非公表にされ続けてきた状況下よりは、環境保全対策に取り組まざるを得なかっただろう。
合同委員会の合意は外交上の理由などで公表されない事項もある。しかし自治体の立ち入り申請権の73年合意を非公表にする正当な理由があるとは思えない。公表されなければ、自治体が申請権の存在を把握できず、結果として行使しようにもできないからだ。
非公表とされてきた理由について、川口順子外務大臣が「よく分からないというのが正直な答え」と答弁しているのをみても、長年住民の知る権利を奪っていたことへの外務省の認識はあまりにもお粗末で、審議会が県に説明を求めるよう提言するのは妥当な判断だといえる。
(政経部・松永勝利)
http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/today/040208a.html