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(回答先: ホルモン補充療法、製剤使用は最小限に…厚労省(読売新聞) −”乳がんや痴ほうの発生率が高まる” 投稿者 シジミ 日時 2004 年 1 月 29 日 22:22:04)
http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20030319308.html
Kristen Philipkoski
2003年3月17日 7:00am PT 副作用の危険性が取り沙汰されているホルモン補充療法(HRT)に、また1つ悪いニュースが加わった。約2ヵ月後には、ホルモン剤を摂取している600万人の女性に警告する論文が発表される予定だ。
ホルモン剤を組み合わせて投与するこの治療法は、投薬を受けた女性の生活の質が改善するという理由で現在も続けられているが、ウィミンズ・ヘルス・イニシアティブ(WHI)が行なった新たな研究によると、生活の質(クオリティー・オブ・ライフ)はたいして改善されないという。
生活の質にわずかな改善は見られるが、WHIの以前の研究で明らかになった副作用のリスクを冒してまで行なうほどではないと、研究者たちは述べている。WHIは、エストロゲンとプロゲスチンを組み合わせた療法の効果を評価する研究を行なっていたが、心臓の不調や卒中、血栓などの深刻な症状のリスクを高めることが判明したため、研究は昨年7月に中止された。
「ホルモン剤の偽薬を使用してもかなりの効果が認められた。一部の女性が健康面で生活の質が向上したようだと報告しているのは、この偽薬効果のせいかもしれない」と、WHIの研究チームは最新の研究論文の中で述べている。この論文は、5月8日号の『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌に掲載される予定。
研究からは、これらのホルモンが、女性の身体の健康全般および活力、精神面での健康、抑鬱(うつ)症状、性的満足感を著しく改善するものではないという結果が出た。
多くの女性が、ホルモン剤を使用してからよく眠れるようになった、全体的に苦痛が緩和された、と報告している。だが、今回の研究は、統計上では睡眠と苦痛とに有意な改善が見られても、医師がこうした症状の治療のためにホルモン剤の使用を勧めるほどではないことを示している。
ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に掲載予定の論文に、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の医師、デボラ・グレイディー博士は次のような手紙を添えている。「閉経後のホルモン療法によって深刻な障害を受けるリスクは年ごとに比較的わずかしか増加しないが、どんなリスクであれ、なぜ女性がそれを負わなければならないのか? 最近まで、多くの女性は……ホルモン剤を服用すると体調がよくなるとされていた。この主張は、WHIによる新しい研究発表の後も、忘れられずに生き残っている」
一部の研究者は今でも、エストロゲンだけを服用すれば、閉経後の女性の精神機能に効果が期待できると考えている。
『サイエンス』誌に発表されたある論文は、エストロゲンが脳の初期の発達に重要な役割を果たしており、それゆえ閉経後の女性の脳機能を改善する可能性が高いことを例証している。
「(HRTが)認識能力に有効であることを示す確かなデータが実際にあるのだから、治療をどのようなかたちで適用するかという問題に取り組む必要がある」と、博士課程終了研究者のキース・アカマ氏は指摘する。アカマ氏はロックフェラー大学のブルース・マキューエン氏と共同でサイエンス誌の論文を執筆した。
アカマ氏ら一部の研究者の考えによると、HRTが問題を起こしかねないというのは、投与される回数が多すぎたり、量が多すぎたりする場合があるからだという。
「これまで開発されたほとんどのHRTでは、周期的な(期間により強さを変える)方法を採らない」と、コーネル大学ワイル医学研究所の研究員、テレサ・ミルナー氏は言う。同氏も、ロックフェラー大学の研究結果を裏付ける論文をサイエンス誌に掲載している。「細胞に四六時中エストロゲンを送り込んでいると効果が落ちることを示す論文が、最近いくつか発表されている」
『プレマリン』などのエストロゲン薬品に、しばしばウマから採取したエストロゲンが含まれている点にも問題があるかもしれないと、これらの研究者は口を揃える。
だが、ロックフェラー大学の研究もコーネル大学の研究も、動物実験や試験管を使った実験データに基づいている。グレイディー博士らによると、WHIの研究結果のほうが多くのことを物語っているという。
「すべての女性、それもとくにホルモン療法で副作用が出るリスクが高い人は、別の療法を検討すべきだ」とグレイディー博士は記している。
[日本語版:矢倉美登里/岩坂 彰]
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