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東京電力の原子力発電所の圧力抑制室から異物が相次いで見つかった問題で、発見、回収された異物は中部電力と中国電力を含めた電力3社の5原発11基で計610個に達することが25日、毎日新聞のまとめで分かった。原発はいずれも沸騰水型軽水炉。異物はスパナや針金などで、定期検査時に放置されたものが多い。経済産業省原子力安全・保安院は「現時点では安全性に問題はない」としているが、管理のずさんさを問題視し、電力会社に注意文書を出すことを検討している。
異物は最初、定検中の東電福島第1原発2号機の圧力抑制室で見つかり、今月9日に発表された。東電などの電力会社は、ほかの原発でも調査を進めてきた。
25日までに、東電の福島第1、福島第2、柏崎刈羽(新潟県)、中部電力浜岡(静岡県)、中国電力島根(島根県)の5原発の沸騰水型軽水炉11基で、作業靴やビデオテープ、防じんマスクなど多様な異物の発見が報告されている。
圧力抑制室には水が張られており、過去の定検時に作業員が落とし、回収されないまま残されていたケースが多い。
東電などの電力会社は「安全性に影響はない」と説明する一方、物品管理の徹底など再発防止策の実施を表明している。
関西電力などが採用している加圧水型軽水炉には、圧力抑制室は存在しない。
◆回収された主な異物◆(数字は個数)
《東京電力福島第1原発》(福島県)
▽2号機(計92)=針金18、木片13、鉄パイプ、じょうご
▽4号機(計52)=テープ片19、紙タオル9、木片9
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《東京電力福島第2原発》(福島県)
▽2号機(計77)=テープ片16、ワイヤブラシ、ペン
▽3号機(計78)=ひも26、テープ片25、スパナ
▽4号機(計221)=テープ片103、塗料膜片30、針金15、スパナ
《東京電力柏崎刈羽原発》(新潟県)
▽1号機(計30)=針金6、ビニール類3、ひも3、作業靴2、ビス2、ポリ袋入り電動グラインダー(研磨機)、防じんマスク、ケース入りビデオテープ、懐中電灯、保温材、保温材カバー、リング、ナット
▽2号機(計3)=紙タオル、テープ、ひも
▽3号機(計25)=針金8、テープ4、ろ紙3、レデューサー2、ビニール袋、紙タオル、マスク用フィルター、マジックのキャップ、マグネット、ガラス片
▽7号機(計16)=テープ10、ひも2、缶のキャップ
《中部電力浜岡原発》(静岡県)
▽3号機(計5)=針金3、ねじ、ひもの切れ端
《中国電力島根原発》(島根県)
▽1号機(計11)=ボルト2、針金、粘着テープ切れ端
◆ことば◆圧力抑制室
原子炉格納容器の下部にあるプール状の構造物。格納容器内の圧力が上昇した時に、室内に蒸気などを導いて容器内の圧力を下げる機能がある。冷却水喪失の非常時には、原子炉を冷やす緊急炉心冷却装置(ECCS)の供給水源にもなる。
[毎日新聞10月26日] ( 2003-10-26-03:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20031026k0000m040100002c.html