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ダイオキシン問題小史 4・そして「騒動」は始まった(GEN)
http://www.asyura2.com/0311/health7/msg/1017.html
投稿者 シジミ 日時 2004 年 2 月 22 日 21:31:00:eWn45SEFYZ1R.
 

(回答先: ダイオキシン問題小史 1・特需の不発(GEN) − 原田和明氏連載 投稿者 シジミ 日時 2004 年 2 月 22 日 21:26:05)

http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200402120500000000083496000

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■■■ そして「騒動」は始まった(ダイオキシン問題小史 4)
■■                                 ■
■               世界の環境ホットニュース(GEN) 319号 ■■
  転載歓迎 2004年2月12日 ■■■
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          事業者は、その製造、加工、販売等に係る製品、容器等が
          それらの消費者を経由してその処理が困難な廃棄物となっ
          た場合にはその回収等を行わなければならない。
         (荻島課長による廃棄物処理法改正原案の一つは上のように
          なっていたということです――編集者)
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 第四回 そして「騒動」は始まった。 原田 和明

 プラントメーカーはダイオキシン対策技術として廃棄物熱分解溶融プロセスを
新たに開発した。新技術なので自治体が採用する根拠として採用実績の代わりに
「技術評価書」(彼らの業界団体からなる廃棄物研究財団が発行)を代用すると
いうシステムも生み出した。採用する自治体に財政支援する法整備もできた。自
治体が大型焼却炉を選択するよう補助金で誘導する仕組みも作った。しかも期限
付きにして自治体を急かすことも忘れなかった。それだけの準備が整い、たまた
ま?自民党も政権を取り戻した。その上で、85年以来封印してきたダイオキシ
ン排出実態を測定する指示も出した。これまでプラントメーカー各社はダイオキ
シン特需のために、「ダイオキシンは儲かる」との共通認識のもと一社数十億も
の資金を出して共同もしてやってきました。やっと投資を回収する時期を迎えた
のです。あとは「排出実態」をどのようなタイミングで公表するか、その成否に
よってダイオキシンのためなら巨費投入もやむなしという雰囲気を作れるかどう
かが決まる。

このようなお膳立てがあったことを年頭において97年(「騒動」元年)のでき
ごとを振り返ってみます。

1月 新ガイドライン(ダイオキシン類削減プログラム)公表。
   暫定基準80ng-TEQ/Nm3。
2月 WHOがダイオキシンを発ガン性物質に指定。
3月 埼玉県は所沢市産廃銀座の環境調査結果公表。非汚染地域と比べ50倍高い。
3月 「ダイオキシンを少なくし所沢にきれいな空気を取り戻すための条例」
   可決。
4月 「容器包装リサイクル法」本格施行
4月 全国1,864施設のうち1,150施設のダイオキシン排出濃度調査結果を公表、
   緊急対策を要する80ng/Nm3を超えた施設は72施設。
5月 長崎で全国都市清掃会議総会(ダイオキシンで財政支援、再生紙利用促進、
   リサイクル法で事業者の負担を重くすべきことを採択)。
6月 351施設の調査結果を公表(34個所で基準超過)。
8月 大気汚染防止法施行令の一部を改正(ダイオキシンを有害大気汚染物質の
   うちの「指定物質」に指定、98年12月以降80ng/Nm3以下に規制)。
8月 廃掃法施行令及び施行規則改正(廃棄物焼却炉の構造基準及び維持管理基
   準規定)。
9月 日本語版「奪われし未来」発刊。
11月 NHK「生殖異変〜しのびよる環境ホルモン汚染」放送。

これらのできごとがあの「騒動」の規模に比べ十分な世論操作を構成していたと
までは思えません。しかし、わずかの期間に国民の誰もがダイオキシンという言
葉は知っているという状態になるほどの「騒動」になりました。そして、ともか
く結果としては「ダイオキシン特需」は目論見通りとなりました。しかし、各地
に建設された様々な大型焼却施設(溶融炉、RDF=ゴミ固形燃料製造施設など)
は過重なコスト負担で自治体の財政を圧迫するだけでなく、設備自体が大小のト
ラブルを起こし、技術に依存したダイオキシン対策採用の是非が問われています。
政府が目標とした「不況下の目玉として環境産業を育成」とはならず、プラント
メーカーなど重厚長大産業の延命のために巨額の公的資金をつぎ込んだだけ、そ
の負担は誰に?という状況に陥っています。

こうして、ダイオキシン対策の緊急性、優先順位について議論されることはほと
んどないままに、ニュースステーションの「所沢野菜報道」以降、「ダイオキシ
ン特措法」施行を経て急速に「騒動」は鎮静化しました。次回は「騒動」の原因
について考えたいと思います。

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読者から
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●MSさん
 今回の特集、すごくおもしろいです。317 号の荻島国男さんの存在には、感動
しました。

〉彼は現場を徹底的に調査して、「廃棄物の処理及び清掃に関
〉する法律」の改正原案をわずか半年あまりで作成しました。
〉この法案には事業者(企業)の責務がきわめて具体的に明記
〉されており、「大量消費社会」との決別を宣言するような画
〉期的な法案でした。

というくだりを読んで、こんな素晴らしい目標と法案改正のための知識と人脈を
併せ持ち、「あの」厚生省の中で奮闘した方がいたということを知れて、単純に
嬉しかったのです。

それが萩島さんの良心による使命感からの行動なのか、様々な利害関係から生じ
たものかはわかりませんが、私は萩島さんの人間性の発露の場だったということ
を信じたいです。縦社会の中でも、こうやって実際やってる人がいるんじゃん、
私もやったろー!って励まされた気がします。

●MYさん
 勇気ある原田さんに敬意を表します。大変興味深く読ませていただいています。
荻原國男氏の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の改正原案もいつか紹介下
さい。大いに期待しています。

●KKさん
“ダイオキシンー神話の崩壊”が出るまで、それまで言われていたことを信じき
っていました。中西準子さんのH.P.を見させていただいたり、宮田教授のネ
ット上の反論・日本消費者連盟の塩ビとダイオキシンの資料・藤原さんたちの昨
年3月にでたブックレットなどを読ませていただいたのですが、まだよくわかり
ません。<塩ビとダイオキシンの関係>、<ダイオキシンの毒性>が特によくわ
からないので教えていただけるとありがたいです。

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