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(回答先: 「若者よ、海外へ跳べ」(小沢一郎VS猪瀬直樹)青年海外協力隊年への徴兵、老人の言い分:若者を一度軍隊に入れるべき週間ポスト 投稿者 M 日時 2004 年 1 月 07 日 12:28:47)
<エディトリアル・スペシャル>
2大対談
PART1 中曽根康弘VS石原慎太郎
「憲法と自衛隊」
(5) 「権利と義務」を教えない教育
中曽根 日本の新聞を見れば、残虐な犯罪がニュースにならない日はありません。母親が子供を溝に置き去りにするような肉親間の犯罪、あるいは小学生同士で友達を殺してしまうとか、さらには金融業者の恫喝行為、官僚の腐敗、政治家の贈収賄事件と、とにかく犯罪行為は跡を絶たない。それは根本的には教育の問題から来ていると思います。
戦後教育は、権利や自由や民主主義を教えたけれども、一方で、責任とか義務、あるいは「公」ということを教えない。歴史、伝統、文化、家庭などもほとんどない。だから、国家というようなものは真正面の課題にはなってこなかったのです。今の教育基本法は、ベルギーに持って行っても、ブラジルでも適用できる無国籍のものですよ。
石原 やはり歴史教育は間違っていると思いますね。私は、現代史から近代史、近世、中世へと、さかのぼっていく形の教え方があってもいいと思っています。自分の祖父や祖母、さらに曽祖父、曽祖母のやったことに関心を持たなければ、「日本人」なんて考えに行く着くわけがありません。
中曽根 自分の人間としての立脚点をもう一度洗い直して考えることが必要ですね。そうすることで、石原さんがいうような縦の関係や横の関係が明確に浮かんでくる。そこをまじめに考えれば、人間の自然的自由というものもあるし、しかし家庭とか国家という共同体の中の生きざまもある。その中では権利と義務という問題も出てくる。そういう重要な基本構造についての認識を、今の子供たちに教えていかなければならないし、日本人に持ち直してもらわなければならないと思います。
文部省でも、戦後の教育を受けてきた者たちが局長や課長にまでなっているから、私や石原さんのようには痛切に問題を感じていない。だから教育基本法の問題には腰が引けていますね。
石原 『「甘え」の構造』という有名な本があったけれど、何とかなるだろうという甘えは非常に危険だ。“天は自ら助くる者をのみ助く”というのは国際関係でも、人間同士の関係でも不変の原理でしょう。それをどうやって取り戻すのかが日本の大きな課題ですね。