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(回答先: US Dollarが安くなったといわれているが? 投稿者 hou 日時 2004 年 1 月 02 日 12:23:50)
それともユーロ高は、欧州企業にとって脅威となるのか???
ユーロ圏の企業にとって、もともとユーロ建て輸出は0.8=1.2ユーロが最適な水準であり、ユーロ安によって相当儲けることができるらしい。
参照・貿易加重平均指数レポート【モルガンスタンレー】http://www.morganstanley.co.jp/securities/jef/wib/031020/doc06.html
しかもユーロ圏経済は、拡大中でありその原動力となる企業構造は、ドイツ・イギリス・フランスの企業がM&Aを繰り返している点にある。
また、マッキンゼーのレポートにもあるように、フランスやイギリスは内需面でも生産性を高めているため、政府による乗数効果も発揮しやすく、自律回復もすばやい。
欧州にある銀行は、健全行がおおく、格付けも高い、またオーバーバンキングという状況でもない。
ロイズTSBが、リストラを発表し、海外の銀行を売りに出し、国内に経営資源を集中させる選択を選んだが、それはおそらく、まだ国内だけでも成長が見込めるからと判断したためとおもう。
それは、イギリス経済の内需が強いということがいえる、またそれだけでポンド高・利率をあげても自律回復できると見込んでいるからだとおもう。
欧州経済は、米国にポートフォリオを多く持つ〈特に金融)が、日本の経済ほどアメリカに依存していないように思う。
だから、ドイツはアメリカに逆らっても問題はないが、日本が逆らえば大変なことになる。
また、ドイツ経済は失業率が高いが、失業保険は高い水準でており、国債格付けにも影響がでていない。
日本と違い、陸で接しているため国境をはさんでも、強固な経済基盤があると考える。
となると、ドル安で困るのは日本だけということになる、こんどG7で話し合いがもたれることは、日本の地方銀行とそれに携わる中小企業ということになるのではないかと予測する。まだ、北海道銀行・札幌北洋ホールディングス・もみじホールディングス・九州親和ホールディングス・西日本銀行が不安を抱えているし、まだほかの銀行も税効果会計に頼るとこもおおい。それに付随する、中小企業や雇用の問題、公的資金の出し方、銀行の株主と選挙戦、地元経済の影響と日本経済への影響を小泉が切り盛りしていくことになる。
G7後に、どうなるかお楽しみである。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=businessnews&StoryID=4059760
「とりわけ欧州各国が、ドルの急激な下落に対して懸念を強めているという。」
欧州から見れば、アメリカ市場で活気付く日本の製品を追い落とすチャンスともいえる。
ユーロ高になっても、ユーロ圏の製造業はリスクはもともと取れるし、ユーロ圏内であらたな安い労働者を獲得できる。
ドイツ・フランスなど失業者問題もあるが税金も高い国は、それだけ高福祉による還元もあり、バランスが取れている。
そのうえ、企業のコスト競争力もある。
ユーロ高は、イタリア〈フィアットを筆頭に)やポルトガル(ほとんど大企業は公社)追い込むのにちょうどよい機会でもある。
日本はというと、国内抵抗力が強くなかなか改革がすすまない、しかし、輸出企業は円高に強くなるために、国際競争力をつけている。
それがますます、国内の生産性格差を広げている、輸出企業は大半がアメリカ消費者を顧客としている、少しでも世界の注文が増えると円高になる、しかし欧州に進出するほどのマーケティング力まで持ち合わせていない。
内需にも期待がもてず、改革のための国内への政府投資も民間大手の投資も手控えられるなか、頼るのは円高阻止を行い、外貨を稼ぐことに徹することになる。
ここで、財政拡大をとっても、乗数効果はきたいできないし公共事業以外での財政拡大は実績がない、ましてや箱物の公共事業をおこなえば、改革を止めることにもなる。
もとはといえば、内需拡大をそししているのは、銀行への預金〈株主と地元)と郵便貯金(公共事業と国民と国会)である。
これらの維持が、企業の緻密な連鎖的作業を裏から補佐しているため、国内の生産性をあげられないでいる。
しかし、ほかにもやることはある失業手当を引き上げる政策や、雇用のミスマッチをなくすことだが、あまり厚生労働省も文部省も効果的な政策を打ち出さない。実績がないからできないといったほうが正しいかも。
今年最高益を出した企業は、そのお金を国外に持っていくだろう、それが国際競争力を引き上げる唯一の手段であるから、いまの国内に工場を作っても内需はすぐに埋まるだろうし、外需に頼るしかないのであるそのためには円高リスクを回避するために国外に工場を持つしかない。
たとえば、世界二位のコダックがフィルム部門の縮小を打ち出した、液晶デジタルカメラへ資源を集中させる選択をおこなっている、米国企業は、この点身軽である。
世界一位の富士フィルムが今後どうでるか興味がある。
国内の需要を引き上げるには、郵便貯金の改革と地方銀行と都市銀行のなれあいをなくし、証券会社が公共料金の引き落としや給料振込みといった銀行業を行えるようにし、
保険会社も参入できるようにする。さらに外資にきてもらうことが重要である。
いつのまにか、グループダノンがヤクルトの大株主になっていた。
この3年ぐらいにルノー、ヘアーリキッド・カルフールといい、フランス企業の進出が目立った。
こうすることで、偏っていたお金の動きが多様化され、郵便貯金や銀行の一方的な集中投資〈不動産・株式の持ち合い)による国内リスクを防ぐことができるようになる。
このような、国民経済のポートフォリオを形成し、新たな資金の流れを作ることが、新たな内需を形成するための過程で重要なポイントになるとおもう。