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(回答先: 説明ありがとうございます。 数字を当てはめてみましたがこういうことでしょうか? 投稿者 hou 日時 2003 年 12 月 28 日 22:47:47)
> 質問に答えていただき、また説明を加えていただきありがとうございます。
> 自分ではよくわからない点がおおいのでもし間違いがあれば、訂正や説明を加えていただければ幸いです。
⇒
私は経済学(国際マクロ理論だったかそのようなもの)を学んでから数十年も経過している上、
大した大学を出ているわけでもないので、わかる範囲ということでご容赦願います。
>
>
> アメリカの統計を単純化すると
> GNP1000兆円
> 貯蓄−20兆円
> 経常収支−20兆円
> 内需980兆円
> 国内消費700兆円
> 国内投資280兆円
>
> これを式に当てはめると。
>
>
> >GNP(国民総生産)=内需+経常収支
>
> アメリカのGNP約1000兆円=980兆円(内需)+(−20兆円)(経常収支)
> となるのでしょうか?
>
> 経常収支を外需と考えれば、内需は国内消費+国内投資ですから
>
> 生産=内需(国内消費+国内投資)+外需
> 980兆円=700兆円+280兆円+(−20兆円)
> となります。
>
> 生産=国内消費+貯蓄
> 680兆円=700兆円+(−20兆円)
> とも表せますので、
⇒ここのところの引数が違うんじゃないでしょうか。
960兆円=700兆円+280兆円−20兆円
になるのではないですかね。
>
> 貯蓄=国内投資+外需
> 260兆円=280兆円+(−20兆円)
>
> とも表現できるのです。
> 私のわからないとこはここです。
⇒わからないというのは上の式の貯蓄の解と一番上に上げてあった
”貯蓄−20兆円”の金額と一致しないということでしょうか?
すみません、もしかしたらこちらの理解不足かもしれませんが、
その前提で話を進めさせて頂きます。
マクロ的に考えるとGDPのうち消費されない部分は全部”貯蓄”と
いうことになるかと思います。そういうことから外需も(GDPの
場合は厳密には純輸出)消費ではないので貯蓄の一部と考えます。
”貯蓄−20兆円”というのはネットの貯蓄のことを言っているのでは
ないでしょうか。グロスの貯蓄から固定資本減耗分を引いたものが
ネットの貯蓄です。
>
>
> >こうして経常収支が赤字になると、海外から資金の取り入れを行って
> バランスが取られます。
> アメリカは金融資産ストック5000兆円の国であり、この部分を取り崩すことにより
> 自国でファイナンスできないでしょうか?
⇒アメリカの金融資産は日本の約倍の2,400兆円ではなかったでしょうか。
そして累積債務が約700兆円ほどあったかと思います。
> ちょこれは、わが国が1400兆円の貯蓄があるからこそ国債サイクルを維持できるというのに似てないでしょうか?
> ドルから、他国に対し払うときドル安の波を形成しますが5000兆から見れば
> 維持可能なフローの流れではないでしょうか?
⇒日本の場合は経常収支がずっと黒でしたから対外純資産は100兆円くらい
あるのではないでしょうか。フローで対外投資が続いている以上、ストックと
して対外資産は蓄積することになりますから、やはり経常収支が赤字のアメリカ
とは話が違うと思います。
ただし、ここで考えなければいけないのはアメリカは基軸通貨を持っていると
いうことだと思います。現在の管理通貨制度では信用のある国の通貨は可能性と
して自国通貨を増発して、輸入にたよって遊んで暮らせることになっています。
これを地でやっているのがアメリカであると思います。現にこれで貿易の不均衡
はありますが、ドルは立派に世界通貨として流通しています。アメリカは本気に
なればいつでもドルを刷って赤字を解消できるのではないか、と思っています。
これは日本の国債償還問題も同じで、財政破綻論者は国債発行の原資をフローで
いうと先のネットの貯蓄の範囲内に収め、ストックでいうと家計の金融資産を
持ち出します。しかしながら、管理通貨制度におけるシニョリッジ権限を使って
赤字国債償還(実際は垂れ流しといった方がふさわしいかもしれないが)という
方法もあるわけです。
もっとも日本の場合はシニョリッジの前に約10兆円の経常収支の黒字もあるわけで、
この分だけでもさらに国債を発行する余裕があるわけです。
ということで、私はアメリカ経済も日本経済もどちらも破綻するということは
考えにくいと思うのです。この2つの国はアルゼンチンやイラクなどの経済とは
明らかに違うのです。