現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産32 > 359.html ★阿修羅♪ |
|
「三位一体改革」の一環として示された生活保護費の国庫負担率引き下げ案が、地方自治体の猛反発を招いている。生活保護費の水準は、国の基準で決まっているため、国の負担が少なくなれば、その分だけ地方の負担が増えるためだ。提案者の厚生労働省は「地方の努力で生活保護世帯が減れば、その分を別の使途に回せる」と生活保護行政の改革を強調しているが、自治体側は「自らの権限を残したまま、『三位一体』に名を借りて自治体につけを回す政策だ」と不信感を強めている。【鈴木直】
厚労省は、小泉純一郎首相が補助金削減目標として指示した1兆円のうち2500億円が割り当てられた。このため同省は、生活保護費の国庫負担割合を現行の4分の3から3分の2に引き下げることで約1700億円をひねり出した。
同省の青柳親房参事官(社会保障担当)は11月28日の記者会見で、地域産業の振興や母子家庭への就労支援などで被保護世帯が減れば、地方にはそれだけ「自由な金」が残ると強調。「単なる数合わせ」との批判に反論した。
厚労省が生活保護費の負担率削減に目をつけた理由の一つに、生活保護を受けている人の割合を示す「保護率」の地域間格差是正を財務省が求めて来た経緯がある。
01年度の保護率を都道府県別でみると、最高の北海道や福岡県(1.76%)と最低の岐阜県(0.15%)では10倍以上の開きがある。ただし保護率の格差は、産業の衰退や相互扶助の慣習の有無など地域事情が反映しており、自治体の努力だけで解決するのは難しい。
そもそも生活保護費は国の基準で決まっているため、厚労省予算から削った分を「自由裁量分」として地方に回しても、地方はそのまま生活保護費に充てざるを得ず、自主財源の拡大にはつながらないのが実情だ。生活保護は憲法25条の「最低限の生活の保障」を実現するための制度であり、地方側には「本来は国がすべてみるべきもの」との意識も強い。
評判の悪さを懸念した坂口力厚労相は、5日の閣僚折衝で麻生太郎総務相に「生活保護基準に幅を持たせるなど地方に裁量の余地を与えてはどうか」と申し出たが、実現のめどは立っていない。
宮城県の浅野史郎知事は3日、全国知事会などと厚労省との交渉の席で「三位一体改革に名を借りて生活保護費の負担金を削ろうというのではないのか」と同省の大塚義治事務次官に詰め寄った。「国から地方へ」が三位一体改革の理念だっただけに、厚労省案は「まやかしの象徴」のように扱われている。
[毎日新聞12月7日] ( 2003-12-07-22:51 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20031208k0000m010071001c.html