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(回答先: 厚生年金、将来世代から“先食い”３割…財務省試算…財源ないまま支給中、年金額の削減など、”抜本的”な制度改革を求める。 投稿者 M 日時 2003 年 11 月 12 日 17:24:14)
年金改革の厚労省案固まる、保険料を来年から引き上げ
厚生労働省は１２日、２００４年の年金改革に向けた改革案をまとめた。厚生年金の保険料率（現在は年収の１３・５８％、これを労使で折半）を、来年１０月から毎年０・３５４％ずつ引き上げ、２０２２年度以降は年収の２０％で固定する。
厚生年金の給付水準は、現在の現役世代の平均手取り賃金の５９・４％から徐々に引き下げて５４・７％とし、少子化が予想よりも進行したとしても給付水準は５０％を下回らないようにすることが柱だ。週明けにも公表し、１８日の政府の経済財政諮問会議に報告する。
同省案は、坂口厚労相が今年９月に発表した試案に沿って作成された。〈１〉保険料負担の上限を定め、労働力人口などの変動に応じて給付水準を徐々に引き下げる〈２〉約１４８兆円（２００２年度末）ある年金積立金を９５年間で取り崩す〈３〉積立金の運用予定利回りは長期的に年３・２％（現在は４％）とする――ことを前提としている。
厚生年金の保険料率の上限を２０％とする場合、給付水準は現在の５９・４％から徐々に下がるが、２０１３年度以降は５４・７％で下げ止まるとした。
経済が好転した場合には、給付水準は５６・５％まで改善する。一方、経済が悪化し、少子化が予想より進行したケースでも、将来の給付水準は５０・８％を維持できるとしている。
先の衆院選で、小泉首相は「給付水準は５０％程度を確保する」との方針を表明しており、同省案では、予想より少子化が進んでも５割を下回らないよう配慮した。
また、基礎年金の国庫負担割合を現在の３分の１から２分の１に引き上げることとし、５年程度で段階的に引き上げる案も併記した。ただ、引き上げに必要な財源には触れていない。
パート労働者の厚生年金加入を広げるため、適用基準は「労働時間が週３０時間以上」から「週２０時間」に改める。ただ、経済界などの反対に配慮し、一定の猶予期間を設ける。
現在は６０―６９歳が対象の「在職老齢年金制度」を７０歳以上にも適用する。会社に勤務している場合は厚生年金保険料を負担してもらうほか、収入が一定額を超えた場合は年金を減額する。また、高齢者にも負担を求めるため、現役世代よりも優遇されている公的年金等控除を引き下げるよう税制改正を要望している。
夫がサラリーマンで、妻が専業主婦の場合、夫婦で厚生年金を分割する「年金分割制度」を設ける。現行制度では、サラリーマン世帯の専業主婦ら「第３号被保険者」は、自ら保険料を納めなくても基礎年金を受け取れるが、厚生年金は夫名義になる。
同省案では、夫婦が保険料を半分ずつ負担したものと見なし、老後の厚生年金を分割する。離婚時に夫婦で年金を分割することも認め、夫婦で合意した場合だけでなく裁判手続きによる分割も可能とする方向だ。
【厚労省の年金改革案の骨子】
▽厚生年金の保険料率は、来年度から毎年０．３５４％ずつ引き上げ、２０２２年度に年収の２０％で固定（現在は１３．５８％）
▽給付水準は徐々に下がるが、最終的に現役世代の平均手取り賃金の５０％を維持（現在は５９．４％）
▽基礎年金の国庫負担割合は２分の１へ引き上げ（現在は３分の１）
▽夫がサラリーマン、妻が専業主婦の場合、夫の厚生年金を分割。離婚時の分割も認める
▽７０歳以上の会社員から保険料を徴収し、一定の収入額を超えれば年金を減額
▽パートは週２０時間以上の就労で厚生年金に加入
（読売新聞）
[11月12日14時42分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031112-00000107-yom-pol
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。