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京都府立医大(京都市)は14日、急性心筋こうそくの男性患者(46)に、血管に育つ幹細胞を本人の血液から取り出し、そのまま患部に注入して血管を再生させる治療を行ったと発表した。
血管再生では、骨髄から採取した幹細胞を注入する治療が日本で170例以上実施されている。また、血液から取り出した幹細胞をいったん培養して注入する治療が、ドイツで約20例ある。しかし、血液から採取した幹細胞をそのままで直接注入した例は、世界で初めてという。
男性は13日に仕事中に倒れ、詰まった心臓の冠動脈を風船で膨らませて広げる治療を別の病院で受けた。しかし、心臓の収縮力が通常の40パーセントまでしか回復せず、心不全で死亡する可能性があったため、14日午前、血管再生治療のため府立医大に運ばれた。
手術はまず、患者の太ももの静脈から血液を取り出し、分離機で1時間半かけて幹細胞を抽出。その後、太ももの動脈から心臓の冠動脈までカテーテルを通し、血管が詰まって炎症を起こしている患部に、2分間ずつ3回に分けて送り込んだ。
幹細胞が患部に定着すれば、約2週間後には血管組織に分化し、周囲の血管の増殖も促進して再生が始まる。ブタでの実験結果から、心臓の収縮機能は10パーセント程度向上する見込みで、自力歩行ができて自宅療養できるようになるという。
同医大循環器内科血管再生医療チーム代表の松原弘明教授は「危険が大きく痛みも強い骨髄からの採取より患者の負担が軽く、また培養するより技術的に簡単だ。急性心筋こうそくの予後を改善させる革命的治療法にしたい。今後、臨床で50例実施を目指し、効果を確かめたい」と話している。【野上哲】
[毎日新聞2月14日] ( 2004-02-14-22:31 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040215k0000m040062001c.html