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<米BSE>仙台名物「牛タン」もピンチ
米国からの牛肉輸入停止措置が、仙台名物「牛タン」にも影響を及ぼしつつある。市内に約80ある専門店の在庫は平均で3カ月分。牛丼チェーンは別メニューへの転換で活路を見いだすが、牛タン店は小規模な専門店が多く、転換は容易ではない。輸入停止措置が長引くほど、発祥の地から牛タンが消える日も近付く。【石川貴教】
■米BSE直撃
東北農政局によると、日本の牛タンの年間消費量は4万9000トン。うち1割弱の4000トンが仙台市で消費され、その約7割が米国からの輸入肉。2年半前の国内BSE(牛海綿状脳症)騒動では「仙台の牛タンは米国産」を強調して乗り切ったが、今回はその米国産が直撃された。
市内に13店舗を展開する専門店「利久」。米国産の在庫は3月までしかなく、値段が高い豪州産の仕入れを増やしている。「牛タンと刺し身」「牛タンとカキフライ」――。大手ならではのセットメニューが在庫減のスピードを遅らせてはいるが、仕入れ担当者は「いずれは値上げしたり、枚数を減らさざるをえなくなる」と話した。
「牛タン屋が焼き鳥を焼いてどうする。このままでは店を畳まなければならない」。仙台の繁華街・国分町に店を構えて20年の「牛たん一福」の三浦勝人社長(65)の表情はさらにさえない。卸業者と毎月契約を結んで米国産を仕入れてきたため、2月分は確保されているものの、その後の保証はない。
三浦さんにとって牛タンは代替のきかない食材。ずるずる続けるより……。そんな思いにとらわれる。
■「1頭単位」あだ
米国産に代わるとすれば豪州産だが、輸入システムが異なるため一気に拡大とはいかない事情がある。牛タンを扱うある中堅商社は「豪州産は米国産と違い、1頭単位の取引で、タンだけを仕入れるわけにはいかない。うちには牛タン以外の販売ルートがないから二の足を踏んでしまう」と打ち明けた。
利久のように独自の仕入れルートを持つ大手以外は豪州産に手を出しづらいのが実情だ。肉質も米国産より硬く、軟らかい肉は値が張るため利益率を下げざるをえない。
■タイムリミット
牛タン店が仙台に誕生したのは、戦後間もない1948年。「味太助(あじたすけ)」の初代主人、佐野啓四郎さんが捨てられていた牛の舌に目をつけ、仙台名物にまで育てた。
「科学的に安全性が立証されれば、(国が求める)全頭検査をしなくてもいいんじゃないか」。出張で仙台を訪れ、牛タンに舌鼓を打っていた横浜市港北区の会社員(56)は、打開策を示せない国の対応に疑問を投げかけた。
仮に今、米国からの輸入が再開されても牛タンが店に届くまで1〜2カ月程度かかる。牛タン専門店でつくる「牛たん振興会」の大川原潔会長(「喜助」社長)は「在庫との関係で言えば、タイムリミットが迫っている」と危機感をあらわにする。(毎日新聞)
[2月14日12時45分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040214-00001043-mai-soci