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(回答先: 東電の巧妙な座談会 [読者の広場/噂の真相2月号]【プラスチックケースに入ったウランを妊婦にも握らせようとした】 投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 18 日 21:34:08)
(2003.10.23)
今年は東電の原発の運転が止まった。原発自体の脆弱性はともかく、怖いのは彼らが事故隠しや情報操作を平然とやってきた点にある。
そうした体質にメディアが安易に乗る傾向があるとすれば、ことはさらに深刻だ。
6月10日、全国の地方紙40紙は、「動き出す地層処分」の特集記事を朝刊で一斉に掲載した。内容は「高レベル核廃棄物の地下埋設処分は安全で、世界の趨勢」というもの。紙面全部を使い、下段にはNUMO(原子力発電環境整備機構)の広告をそろって載せた。共同通信配信の「宣伝企画」である。だがその旨の表示は全くない。一見、客観的な報道である。しかし良く読めば取材先が地下処分推進側のNUMOと、核燃サイクル機構関係者に限定されていることに気付く。
地震国日本での放射性廃棄物の地層処分に関しては、地震学者らから危険性が鋭く指摘されている。そうした検証や住民への取材は一切なく、「次世代に負担をかけぬためには埋めるしかない」というのが記事の結論であった。
岐阜県・東濃地区では、いま、核燃による地層調査が続いている。瑞浪の超深地層研究所の建設は、地層処分とは関係ないと言いつつ、電源立地交付金が13億円あまりも周辺自治体に渡されている。
岐阜県は「地層処分はさせぬ」と言い、科学技術庁は「うけ入れる意思がないという状況では」処分地にしないと答える。これには「意思」さえ変わればいつでも候補地とする、との含みがある。地下埋設とはいえ、放射能が減るのに何百年も何万年もかかるとなれば、その間の地震や断層、地下での亀裂発生の危険がある。住民が地下水汚染を心配するのも当然である。
住民による情報公開請求に対し、核燃側は岐阜を含む全国50数カ所の処分候補地名を消し、不開示とした。だが名古屋地裁は5月、核燃に対し、不開示処分取り消しの判決を出してもいる。こうした対立のある社会問題に対し、メディアが市民に対峙する形で世論誘導を行うことは明らかに公正原則に反している。
これは「パック・ニュース」と呼ぶ広報企画記事だからそんな内容になるというのなら、なぜ紙面欄外に表示させないのか。(全面広告)(広報企画)などとすべきなのに各紙とも報道扱いで表示がない。中には丁寧に「特集」とした新聞さえある。これでは読者だましのトリックである。広告主のためならどんな紙面でも作る、というのであればもはや絶望的。年間18億円余の広報予算を持つ核燃に、市民が太刀うちできるはずはない。
核燃の瑞浪地科学研究館に6月末、市民と学生らが事前の許可を得て見学に訪れた。その日、核燃側は用地入口に立って「入るなら全員、氏名、住所、性別、所属団体、役職、電話番号を書け。テロ対策だ」というのであった。見学者になぜこんなことを求めるのか。防衛庁のように、関心を持つ者の個人情報を集めようというのか。市民らは署名せず、中にも入らずに帰った。
こうした居丈高な態度と動きの陰で、核燃側の宣伝だけは共同通信ニュースを装ってソフトに流れ続ける。
ジャーナリズムは、信頼性回復のためにも「広報たれ流し役」を拒み、その矜持を保つべきだと思うのである。
http://www.jcj.gr.jp/relay.html#20031023