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(2003年12月21日朝刊)
点検に「外部の目」 独立行政法人が審査 中電浜岡原発
原子力発電所に対する国の安全規制が十月から改定された。これまで電力会社に任されていた自主点検の在り方を見直し、原発推進の立場にある国とは別に、独立行政法人が検査を審査することになった。さらに、国への通報基準も明確化した。中部電力浜岡原発(小笠郡浜岡町)でも、来年二月までに予定される2号機の定期検査から新制度が適用される。東京電力のトラブル隠しから端を発した新たな取り組み。果たして原発の信頼回復につながるか。
原発に対する検査はこれまで、経済産業省原子力安全・保安院による法律に基づく年一回の定期検査と、電力会社による自主点検に任されていた。
国の定検の対象となっていたのは、原子炉圧力容器や蒸気タービンなどごく一部。昨年、全国の原発で相次いでひび割れが見つかった炉心隔壁(シュラウド)や再循環系配管などは定検の対象外だった。
その弊害が表れたのが、昨年八月に発覚した東京電力のトラブル隠し。同電力の福島第一原発などで自主点検記録の改ざんが行われていた。浜岡原発でも1、3号機の再循環系配管で見つかったひび割れを国に報告していなかったとして、全基停止に陥る事態に発展した。いずれも、自主点検の位置付けのあいまいさが生んだといえる。
新制度では、国の検査項目こそ減ったが、これまで自主点検の対象だったシュラウドや配管の検査を「定期事業者検査」として法定化し、独立行政法人原子力安全基盤機構が検査を審査することになった。自主点検に外部の目を導入したわけだ。
ただ、電力会社を規制する基盤機構の職員に、電力会社社員が出向していることが明らかになるなど、基盤機構の独立性に疑問符を付ける意見もある。浜岡町原発問題を考える会の伊藤実代表はは「原発推進側の人が安全を確認するのでは、制度的に問題がある」と批判する。
新制度に対する賛否はあるが、自主点検が法定化され、外部の目にさらされることは一定の評価ができる。原発の信頼回復に不可欠なのは、安全性と透明性の確保。始まったばかりの新制度に取りあえず期待したい。
http://www.shizushin.com/hotnews/genpatu01110801.html