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日本国軍を出兵させるための断末魔のブッシュ政権による日本人外交官の意図的虐殺弾劾! (解放:第1799号 2003年12月22日)
http://www.asyura2.com/0311/dispute15/msg/943.html
投稿者 小魚骨 日時 2003 年 12 月 22 日 19:15:05:5fM4yUMte5cr2
 

(回答先: なぜ我々は「悪役としてのフセイン」に違和感を抱くのか? 投稿者 書記長 日時 2003 年 12 月 22 日 17:42:33)

 イラクのティクリート郊外で日本人外交官二名がイラク人運転手とともに殺害された十一月二十九日の事件、この事件を口実にして小泉政権は、十二月九日に自衛隊のイラク派遣を閣議決定した。決定後の記者会見で小泉は質問に何も答えず、二名の殺害は「テロに決まっているんだ」「自衛隊派遣しかない、国際貢献しかないんだ」という信念的信念を、ただ一方的にくりかえすだけであった。この小泉の異様な表情に、11・29事件のなんたるかが如実にしめされている。すなわち、自衛隊のイラク派遣を公約しておきながらいつまでたっても実行しようとしない小泉政権に最後的決断を迫るために、ブッシュ政権がしくんだ謀略、それがかの事件だということが。

米軍発表の矛盾を意図的に無視

 事件は武装グループによるテロだと断定する米英占領当局(CPA)や米軍の発表が、じつは矛盾だらけであり、「読売」「朝日」「毎日」の三大紙がいずれもこのことに疑問を発したにもかかわらず、疑問を解消するための辻褄(つじつま)合わせさえも小泉政権はやろうとしなかった。
 襲撃時刻は午後五時、襲撃場所は売店で、車が買い物にたち寄ったところを待ち伏せされた。――このような米軍発表は、外務省が現地の大使館に問いあわせることによって、すべて嘘であることが判明した。大使館によれば、奥参事官からの定時連絡が途切れたのが午後零時で、これは襲撃時刻を午前十一時ころとする現地警察のティグリス署の証言と一致する(「毎日新聞」十二月二日付)。また、実際の襲撃は幹線道路を高速で走行中の車を追尾し追い越しながら横および前から銃撃するというものであったことも判明した。
 ところが外務省は、自分が問いあわせて浮かびあがった疑惑に逆にうろたえてそれ以上は追及せず、三日には、「所持品が奪われていないから強盗とは考えにくい」というだけの理由で襲撃を「テロ」と断定してしまった。米軍が時刻と場所の「誤認」を訂正したのは五日になってからである。この訂正を待つこともせずに判断をひるがえした外務省の態度は、異様というほかはない。
 それだけではない。銃撃の方向や角度、そして弾丸の種類などを特定する物証であるはずの車について、日本政府はその返却を要求しないと表明してしまった。テロリストの襲撃という米軍発表と矛盾するような物証を手にしたら困るという態度をとった。いや、そもそも物証などなくてもすべて米軍の発表を信じます、という態度をとったのである。
 二人の遺体については、これを引きとらないわけにはいかなかった。しかも、車を放棄したからには遺体が唯一の物証である。ところが、司法解剖を警視庁はおこなったにもかかわらず、「遺族に配慮する」と称して、その結果を何ひとつとして公表しなかった。それどころか、『週刊現代』(十二月二十・二十七日号)が二人の遺体写真を公表したことにたいしては、外務省はヒステリックな非難を浴びせ、雑誌の回収を要求したほどなのである。この異様な対応は何にもとづくものなのか。

真犯人は米軍と知って動揺

 もはや明らかである。日本人外交官が乗った車を銃撃し二人を殺害したのは米軍にほかならない。
 米軍が襲撃時刻を六時間も遅らせて発表したのは、彼らのものと判明する薬きょうなどの物証を隠滅するのに時間を要したからである。また、襲撃状況を売店での待ち伏せとしたのは、ナンバープレートを外し、スモークガラスで内部も見えず、時速一五〇`の高速で走る単独行動の軽防弾車を特定し、捕捉して銃撃し乗員を殺害するなどということは、高速で走る車を持っていないゲリラ部隊にはおよそ不可能なことだからである。
 「外交官の中に、何らかの情報を提供した人間がいた可能性」を想定しないかぎり、テロとは納得しがたい(「読売新聞」十二月一日付)という見解は、外務省の内外でなかば公然とささやかれていたのだ。大使館にスパイがいるのでないとすれば、大使館員の行動を知りうるものは米軍以外には存在しない。このことを知っているからこそ、外務省官僚どもは事件の背後にアメリカの影を見て、縮みあがらないわけにはいかないのである。
 十一月二十九日の当日、外交官二名はティクリートで開催予定の復興支援会議(CPA主催)に出席するために、バグダッドからティクリートに通ずる幹線道路を走行中であった。この会議の開催を、仮にゲリラグループが事前に知ったとしても、日本大使館からいつ、どんな車で向かうのかについてまで、すべて知ることは不可能に近い。ただ米軍だけは例外であろう。
 いや、むしろ次のように推論すべきである。サダム・フセインの出身地でありCPAにたいするレジスタンスが最もさかんなティクリートでCPA主催の会議をあえて設定したのだ。それは何のためか。日本人外交官をおびき出し、これを銃撃・殺害して「テロ」に見せかけるという謀略を首尾よく実行するための舞台設定として、である。

日本軍派兵を促すための意図的な虐殺

 この謀略を構想し指令したのは、もちろんアメリカ帝国主義ブッシュ政権いがいの何ものでもない。「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(地上部隊を送れ)」を要請して「イラク特措法」を制定させたとはいえ、この法律にもとづいて自衛隊を派遣できるほどにはイラク情勢が安定しなかった。「ドーント・ウォーク・アウェイ(逃げるな)」と恫喝しても、なお小泉政権は煮えきらなかった。このことにつくづく業を煮やしていたのがブッシュ政権なのである。彼らは「非戦闘地域での復興支援」などという枠をとり払い、米軍とともにゲリラと戦う日本国軍隊(ジャパニーズ・アーミー)を戦地に出兵させるために、小泉政権を言いのがれのきかぬ絶体絶命の境地に追いつめることを狙って、敢えて日本人外交官を虐殺したのだ。
 米英のイラク占領支配は、いまやベトナム戦争末期にも比すべき惨状にある。十月下旬のラマダン入りを合図に開始された大規模ゲリラによって、米軍は四月の戦闘を上まわる死者をうみだした。「イラク人化」と称する政権移譲プランをうちだしたものの、仏・独・露からもイラクのシーア派各派からも拒否された。アメリカ国内では民主党が勢いづき、バグダッド訪問中のウォルフォウィッツの居場所をゲリラグループに意図的に流しロケット砲攻撃を演出したのも、CIA内抵抗分子にちがいない。このような八方塞がりを突破しようとして、「バグダッド電撃訪問」(七面鳥パフォーマンス)のように、思いつくことならどんなことでも実行しようとしているのがブッシュ政権なのである。そのような彼らが、八月二十九日に強行したハキム師爆殺に続いて手を染めた謀略の第二弾、それが日本人外交官の意図的虐殺にほかならない。
 このことを感じとっているからこそ、小泉は、「二人を失ってさびしい」というブッシュの事件直後のメールを受けとって、そのただならぬ意味を察知し、早くも観念してしまったのである。外務省がまだうろたえていた十二月一日の午前中に、小泉は記者会見し、「無差別テロにまちがいない。テロにひるんではならない」と絶叫した。ブッシュと文字どおり心中するハラを、ここでくくったのだ。
 米軍に謀殺=虐殺された二人を英雄にまつりあげ、「彼らの犠牲にむくいるためにイラク派兵を」などと叫ぶ小泉の国軍イラク派兵を、断じて許してはならない。断末魔のブッシュ政権が手を染めた日本人外交官謀殺の真相を暴きだし弾劾しつつ、イラク反戦の闘いをさらに強固に、広範に創造しよう。


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