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(回答先: bakaでもわかる「あっしら経済学」- その9 投稿者 baka 日時 2003 年 11 月 24 日 21:42:06)
bakaさん、こんばんわ。
A(1):この資金供給は、日本のある階層の自発的意思か? あるいは、米国ないし国際金融支配層の指示によるものか? 後者とすると、その指示を受取っている日本の機関ないし個人は誰か?
自発的意思ということは考えられません。
金額規模やペースについて、米国支配層の“知的執事”(ブッシュ政権幹部)からきちんと指示が出ているはずです。
日本側で具体的な指示を受けているのは外務省や財務省の高官(キャリア官僚)だと思っていますが、内閣官房などの政治家も大枠の話は納得し了解しているはずです。
A(2):この資金供給を実施しない場合、どうなるか?
難しい問題ですね。
(それをしない日本政府というのが考えられないということもあります(笑))
まず、表での資金供給を増額するよう圧力が加わり、自衛隊派兵の規模拡大や早期化が口やかましく要求されることは間違いないと思っています。
続いて、国際交易とりわけ対米交易から日本を排除する方向に動くことが予想できます。(日本の優良企業は中国などへの拠点移動でそれをしのごうとするはずです)
さらには、それを表立った理由にはしないとしても、日本の経済活動を“経済テロ”呼ばわりする可能性もあります。
A(3):この資金供給によって、日本は何か得るものがあるか?
日本が得るものは、対米輸出の維持や株価上昇という“経済効果”です。
日本が米国財政赤字の3割超を為替介入で埋めることで、米国の購買力が維持され、対米輸出も確保できています。
(日本が肩代わりしている赤字の穴埋めを米国国内の資金がしなければならなくなれば、米国の金利が上昇するだけではなく、現在他に使われて米国のGDPに貢献しているお金がそれには使われなくなることを意味します)
そして、ドル買い介入と金融緩和策が並行的に行われているので、日本円がだぶつき株式市場などに流れ込みミニバブルが起きています。これが、今年春から秋にかけて続いている株高状況の資金的要因です。
巷間言われている円高抑制効果は、もっともらしい言い訳に過ぎず、ほぼ幻想だと言えます。(16兆円超という膨大な介入を行っても、120円から108円まで円高が進んでいます。投機筋への牽制効果で円高ペースを遅らせることはできても、大勢の流れを変えることはできません)
また、円高抑制効果があるとしても、それで日本経済が回復するという状況でもありません。
さらに言えば、米国が対外債務問題で手を上げてしまう時期を遅らせるという“効果”もあります。
ドル買い介入の16兆円が米国財政国債費の補填に使われたと考えると、そのおかげで他にしわ寄せがないかたちで利払いができているとも言えます。
日本からの補填がなければ、対外債務の利払いを停止する道を選択するかもしれません。日本政府のドル買い介入資金が日本の米国債保有者への利払いとして還流していると見ることもできます。