現在地 HOME > 掲示板 > 議論15 > 314.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: Re: 国際金融資本が一番のワルではわるが、悪のりした軍部・財閥を免責にはできない 投稿者 戦争屋は嫌いだ 日時 2003 年 11 月 01 日 07:58:38)
戦争屋は嫌いださん、こんにちわ。
● 山本五十六問題
>山本に関して具体的な根拠はあるのですか?
山本五十六氏だけではなく最低でも米内光政氏がセットになった「対米先制攻撃&日本敗戦構想」だっと考えています。
特別なパイプや裏情報があるわけではないので、開戦前作戦計画・開戦後作戦・海軍人事を検討した結果の判断です。
(陰謀論関係書籍で山本五十六が駐英武官だったときにフリーメイソンに入会したといった真偽が確認できない情報は知っていますが、それが重要視していません)
米内がいなければ、山本の海軍次官や連合艦隊司令長官という地位もなかったはずです。ほとんど実績&戦功もない上に砲術出身である山本が連合艦隊司令長官に任命されたことに多くの人が驚きます。
山本が作戦計画を立てたせその実行を強力に具申した「真珠湾奇襲攻撃」は、軍令部で反対論が圧倒します。
開戦時の首相であった東條氏が「真珠湾奇襲攻撃」という開戦時作戦計画を知ったのは開戦のわずか1週間ですが、戦果とリスクを比較考量して無謀な作戦だと評しています。
(国務と統帥は明確に分離されていましたので、独裁者とも評されている東條首相でさえどういうかたちで対米戦を遂行するのか知らなかった国家が戦前の日本です)
作戦を知る立場にあった陸軍高級幕僚のあいだでも反対論が起きますが、陸海の統帥権限は統合されていませんでしたから、評論で終わっています。
御前会議で真珠湾攻撃を代弁主張した永野修身軍令部総長が米内−山本ラインの仲間だったのか無能が故に据えられた人物なのかはわかりませんが、ハル・ノートに激怒して仕掛ける必要がない対米戦を決断したほどの指導層ですから、無分別に「真珠湾奇襲攻撃」を受け入れるのも不思議ではありません。
(日本が資源獲得行動に出れば米国は戦争を仕掛けるだろうという推定からの論理飛躍で、それなら対米先制攻撃だという結論に至ったと推測していますが、「弱きが故の戦い」という暗黙の共通認識が「真珠湾奇襲攻撃」に賭けさせたのだろうと考えています)
「真珠湾奇襲攻撃」は、米国が国家総力を挙げて戦争に乗り出すための必須条件でした。
このため、「真珠湾奇襲攻撃」はある程度の戦果を上げさせてやる必要がありました。
「真珠湾奇襲攻撃」の成功は、山本の威光を飛躍的に高めました。
これも、米国にとっては必要なことです。
「真珠湾奇襲攻撃」で米国から差し出された戦勲で国民的英雄となった連合艦隊司令長官山本五十六は、自滅(敗戦)に向けた売国作戦を怪しまれずに遂行できる立場を得ました。
「真珠湾奇襲攻撃」の成功は、米国の参戦を可能にしただけではなく、日本海軍の戦力を日本海軍高官が意図的に削げる条件さえも用意したのです。(日本国民を戦勝気分にさせることで、図に乗った作戦を展開させたり、壊滅的状況に至るまでずるずると継戦させる効果もありました)
「真珠湾奇襲攻撃」が巡洋艦や駆逐艦が数隻程度の戦果で、航空部隊や艦船に大きな損害が出ていれば、発案者であり連合艦隊司令長官である山本五十六の責任が問われ、無謀で無意味なミッドウェー海戦や南太平洋への進出もなかったはずです。
真珠湾で戦艦4隻をはじめとしたそれなりに華々しい戦果を上げさせることは、合作の順調な進行にとって必要不可欠な“作戦”だったのです。(日本の動きが秘匿されることで一方的な攻撃にさらされた米軍兵士は、9・11と同じように生け贄として捧げられたのです。犠牲者の数も2800名ほどと近似しています)
山本五十六は、わずか半年後にミッドウェー海戦を強行することで合作シナリオを進行させることで、真珠湾の戦果を帳消しにするだけではなく、はるかに上回る戦果を米国に献上しています。
(ミッドウェー海戦も、真珠湾攻撃と同じように軍令部は反対しましたが、真珠湾攻撃の武勲で威光輝く山本五十六の強引な主張に押し切られました。山本が軍令部の反対を押し切って敢行した「真珠湾攻撃」と「ミッドウェー海戦」が日本帝国の命運を決定づけました。残る3年間の対米戦は、犠牲者と疲弊を重ね、米国支配層の膝下に屈する精神を準備するためだけに遂行されたとも言えます)
※ 参照書き込み
『Re:貴重なご指摘ありがとうございます』(山本五十六問題)
( http://www.asyura.com/sora/bd16/msg/625.html )
『「太平洋戦争」はローレベルの合作で十分だったと思っています』
( http://www.asyura.com/0306/idletalk2/msg/952.html )
● 駐米大使館問題
>前にも言及しましたが、宣戦布告書簡の作成が「歓送会」・タイプの不得手が原因で
>真珠湾攻撃に間に合わなかった奥村一等書記官などは、まったくこの手の影響を受け
>ていた事実上のスパイである可能性が高いと見ています。(米国支配下の戦後の外務
>省で次官まで出世したところを見ると、彼自身メーソンであった可能性は高い)
あれが宣戦布告になっていたとは思いませんが、この問題については、次の書き込みをご参照ください。
『【外務省の本性】“日米開戦”という国難において『自国破壊行為』を行った2名の在米キャリア外交官はどう処分されたか』
( http://www.asyura.com/sora/bd16/msg/562.html )
● 「対イスラム戦争」
>ただし「破綻後の世界秩序をつくり上げるために「対イスラム戦争」を遂行していま
>す。 」だけは当方には意味不明です??
世界経済支配層は、戦後世界構造の行き詰まりを認識し、あたらな世界構造を築こうとしています。
そして、いわゆる共産主義国家が崩壊したり性格を変えてきたなかで、グローバリズム=新世界秩序の障害になるのは、利息取得禁止など金融取引に厳しい規制を加えているイスラム世界だと考えています。
説明が長くなりますので、詳細は次の参照書き込みリストにある書き込みをご参照ください。
※ 参照書き込みリスト
『ドル及びドル基軸体制が崩壊するとき』
( http://www.asyura2.com/0311/hasan31/msg/388.html )
『米国の「デフォルト宣言」→新世界通貨体制』
( http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/237.html )
『【国際情勢を考える手掛かり】 {(近代産業主義 Vs. 近代金融主義) Vs. (イスラム近代派 Vs. イスラム利権派)}という対立図式 − 日本が立っている歴史的岐路 −』
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/632.html )
『【国際情勢を見る手掛かり】 世界の対立構図は今後どのように変容するのか』
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/638.html )
『米国イラク攻撃「石油目的論」の陥穽 − 否定はしないが「石油目的論」では占領支配以降の動きを見誤る −』
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/605.html )
『「世界帝国」と帝国主義国家』
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/1172.html )
『「世界帝国」のごく簡単な姿』
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/1132.html )
『「近代」は、アメリカ大陸の暴虐的収奪から始まり、覇権国家米国の没落で終焉する』
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/468.html )
『米英の中東戦略』
( http://www.asyura.com/2002/hasan14/msg/201.html )
『今週号の『ニューズウィーク日本版』は必読! − 米国大統領が「イスラムは敵である」と公言できるはずもない −』
( http://www.asyura.com/2002/dispute3/msg/239.html )
『そろそろ目を覚まそう:日本経済を含む世界経済は、「対テロ戦争」と並行するかたちで意図的に破壊されていく!』
( http://www.asyura.com/0304/hasan24/msg/145.html )
● 軍人について
>「戦争はなぜ起こされるのか、ひどいものやってはいけないものと軍人までが考えて
>いながら」は、一寸いただけませんね。軍人は定期的に戦争をやってくれないと自ら
>の存在価値の検証ができない罪な職業です。これは歯医者が、建前で「虫歯の根絶を
>願って今日も治療に励みます。」といっているのと同じでしょう。
「鉄砲を持たせれば撃ちたくなる」や「力を保有するものはそれに頼りがちになる」という考えには同意しますが、まともな軍人なら、第一義的には戦争をしないで国策を実現するための力として軍隊を位置づけ、それが不可能なときには戦争で勝利するためのものとして軍隊を考えます。
軍隊の存在価値は、「戦争をしないで国策を実現すること」にもあります。
傭兵や歯医者は戦争や虫歯がなければお金になりませんが、正規軍職業軍人は、戦争がなくとも俸給を得られます。
後進国などでとられがちの軍人政治を極端に危ないものとしてみる考えにも、あまり同意できません。
(近代的な知識や思考方法が培われる近代的な組織が軍隊くらいしかないという現実もあります)
もちろん、外部勢力が武力を持つ軍人を使って政府を転覆させ意に沿う統治をさせていることには強い嫌悪感を抱いています。