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(回答先: 銀行は国債という安全策に走ったのに何故、中小金融機関が倒産・整理を余儀なくされたのでしょうか?? 投稿者 サト 日時 2003 年 10 月 24 日 00:53:50)
サトさん、こんばんわ。
>銀行は国債という安全策に走ったのに何故、中小金融機関が倒産・整理を余儀なくさ
>れたのでしょうか??
基本的には、政府(金融庁)が破綻処理を決定したからです。
りそなグループなどは、破綻させないという政府の判断で存続できています。
破綻処理は、債務超過ないし自己資本比率4%未満が引き金になります。
そのとき、りそなグループに対して行ったように、国庫金(税金)で資本投入すれば45行も存続できたわけです。
45行の中小金融機関がなぜ破綻処理されたかということは金融庁に訊くしかありませんが、推測するに、破綻処理をしても経済全体に対する影響が少ないこと、預金保護の負担が少ないこと、できるだけ不良債権は減らしたいと考えていること、オーバーバンクであるとの認識をもっていること(悪く言えば金融寡頭体制をつくりたいと思っていること)が思い浮かびます。(旧大蔵省出身の役員すなわち先輩が役員にいないこともおまけとしてあるかもしれません)
「有望な投資先が見当たらない現状では、不良債権が増えるのを恐れて貸し渋りをつづけ、手持ちのカネがあれば国債を買うのが当然である。したがって、日銀が供給を増やしても、地方銀行や信用組合の資金繰りは改善されず、」という説明は、前段の部分はその通りですが、なぜ、「したがって、日銀が供給を増やしても、地方銀行や信用組合の資金繰りは改善されず、昨年一年間だけで四十五行もの中小金融機関が倒産・整理を余儀なくされた」となるのか理解できません。
現金ではない資産が不足しているために支払いや払い戻しに対応できないだけならば、日銀がゼロ%で貸し出す日銀券(現金)で国債を買わずに、それらに充当すれば資金繰りはクリアできます。(もちろん、いったん国債を買ってぎりぎりまで利息を稼いで、必要になったときに日銀に国債を売るということもできます)
大量の不良債権を抱えアップアップしているメガバンクは、そのようにしてしのいでいるはずです。
日銀からゼロ%で借り入れをしても、自己資本比率や債務超過は改善されません。
現金ないし国債資産の増加に対応して日銀に対する債務が増加するだけだからです。
ただし、日銀から借り入れたお金で国債を買い利息を得たり、国債を購入額よりも高く売却すれば、わずかですが自己資本比率や債務超過を改善することができます。
メガバンクも、この方法で収益を増加させ、不良債権処理の原資にしています。