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外務省の解体と日本の夜明け
私はこれまでに外務省の現状はどうしようもなく劣化、空洞化していると指摘してきた。そしてその主たる原因が、異常なまでの対米追随の姿勢と、その方針に異を唱える者を排除しようとする歪んだ人事政策にあること、さらには一握りの外務省幹部が、外務省全体の自由な雰囲気を奪ってしまっていることにあると指摘してきた。しかも外務省の誰もが、この矛盾を感じながらも、行動を起こそうとはしない。これではいくら小手先の改革を試みても外務省は何も変わらない。外務省は一度全面的に解体され、あらたな組織に生まれ変わらねばならない。
その外務省の解体は、官僚システム全体の解体につながるものである。けだし外務省の劣化と空洞化の問題は、日本の官僚組織全体に共通した病理だからである。さらに言えば、官僚組織の解体を梃子に、政権を独占し続けてきた自民党も解体しなければならない。政権交代のない政治は、官僚組織と癒着するようになる。そうした状況が連綿と続いてきたために、国民の利益を優先するシステムが日本には育たなかった。外務省が国民の利益とかけ離れたところで、質の低い外交に安住していられたのも、まさにこの歪んだ日本のシステムのおかげであったのだ。
半世紀に及ぶ自民党と官僚とのなれあいの中で、有権者は怠惰、無気力となり、それがまた、自民党と官僚の支配を許し続けるという、悪循環をくり返してきたのだ。そんな現状で、日本のシステムの解体が本当に起こりうるのか。それはひとえに国民の自覚と行動力にかかっている。「起こりうるかどうか」などと他人事のように言っていては何も始まらない。今、旧来のシステムを解体しなければ、日本という国家が崩壊していくのだという危機意識を、国民の一人ひとりが持たなくてはならない。
一口に国民といっても、もちろんすべての国民が同じ立場にあるわけではない。現状の政官癒着構造から甘い汁を吸ってきた国民も少なからず存在する。現状のシステムから恩恵を受けている集団は、システムの解体を阻止しようとするだろう。従来のシステムを解体することとは、これまで密かに甘い汁を啜ってきた集団と、その埒外に置かれてきた多くの一般国民との戦いであると認識すべきである。
無党派層が多くを占める一般の国民は、果たしてこの戦いに立ちあがるだろうか。私は国民の意識の目覚めは必ず起きてくると思う。ただ、そのためには国民一人ひとりが次の諸点に問題意識を持ち、自分なりの意見を持つようにならなくてはならないと考える。
(1)日米安保条約の歴史と変遷を学び、自らの意見を持つ
(2)第二時世界大戦以降の日本の現代史を知る
(3)憲法改正問題を避けずに直視する
(4)アジア諸国への謝罪と天皇の戦争責任について考える
(5)日本経済の混迷の真の原因を知り責任者を追及する
(6)政治家、官僚にこれ以上特権を持たせない決意を固める
(7)石にかじりついても政権交代を実現する
(8)情報公開法をさらに改善し積極的に活用する
(9)地方分権化を徹底して推進する