★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 議論15 > 110.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
道路公団”JH”をめぐる跳梁跋扈 〜猪瀬直樹の目論む国家資産売却悪徳商法とは?
http://www.asyura2.com/0311/dispute15/msg/110.html
投稿者 リンクフリー 日時 2003 年 10 月 13 日 13:00:03:6kBVSxaW8mEMQ

PRESS RELEASE [政治宗教][情報提供]: 配信 ( http://www.pressnet.tv/ )
送信者: 高田英一 zbj16747@park.zero.ad.jp

[VENTURE] 2003 年 08 月 設立

現在、猪瀬直樹が小泉首相に「自分を行革大臣か国土交通大臣にしろ」と要求して
いるらしい。なぜ、彼が、熱心に、JH藤井氏の罪をでっちあげてでも交代させたい
かという、
その動機の背景について解説をしたい。猪瀬直樹の背後には大規模な国家資産売却ビ
ジネスが存在しているようだ。英米多国籍企業に高速道路を売却するビジネスがまと
まるかどうかの
瀬戸際にいるらしい。こういった場合、ジョセフステイグリッツ2001年ノーベル
賞経済学者の著書「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」によれば、「民営化」
という名称の国家資産売却ビジネスがうまくいった場合、その人物には、英米多国籍
企業から国家資産の10%のコミッションがスイス銀行かオフショア銀行の口座に振
り込まれるという。日本道路公団の民営化という名称の「国家資産売却ビジネス」が
まとまれば27兆円の10%の2兆7千億円が、スイス銀行かタックスヘブンのオフ
ショア銀行の口座に振り込まれるのだろうか?

           JH藤井氏がさらされているブラックPRについて

経営コンサルタント
高田英一
zbj16747@park.zero.ad.jp
<文芸春秋の記事はでっちあげである>

元四国副支社長片桐氏が文芸春秋社からJH総裁藤井氏の ブラックPRを出している。
背景には片桐氏と猪瀬直樹の接触がある。

<左遷ではないものを左遷とでっちあげ>
○左遷人事とあるが、左遷ではない。一般の民間企業であれば、仕事量が
大都市中心であり、地方の仕事量が少ないので「地方は左遷」
という考え方があるが、日本道路公団については、全国をネットワーク化するという
観点から、地方の仕事量はとても多いと聞いている。

○つまり「地方転勤が左遷だという考え方」が存在していない。調べてみると
どの有能な人物であっても、一様に地方にいっている。

本社調査役→地方の上の役職→その後に、本社の役職という筋だったのだろうが。
○つまり本社の総務調査役から四国の副支社長というのは、通常の栄転であり、
普通の人事異動である。 それを「左遷だ」とでっちあげているのだ。

<片桐氏の誤解のポイント>
〇この片桐氏は、民営化論者ではあろうが、 彼は株式会社制度についてよく理解し
ているわけではない。 つまり中途半端な民営化論者であり、文芸春秋社の記事を読
んでみたが、事実誤認が多 い。特に、 株式会社制度における減価償却費の本質的理
解に乏しく、特殊法人の特殊な財務諸表の 本質を理解していないで、論じている。
桜井よしこも、株式会社の減価償却費の 本質をまったく理解しておらず、でたらめ
の本「ブラックホール特殊法人」を出版している。 減価償却費というのは費用を適
切に期間配分するために用いる考え方でその目的は期間ごとに収益―費用を適正に計
算して税金の額に反映させるためである。

〇高速道路は税金をとらないのだから減価償却して適性な費用配分をしても
意味がない。主目的は地域・国家全体の活性化であって自らが利益を得るためではな
い。高速道路はトータルでいくら借りて高速道路を作ったのかという事実が大事であ
る。利益から税金をとってしまったら、その分一斉無料開放への積立金が少なくなっ
てしまう。となると国家が国民になす奉仕の源泉としてとるべき税金の本質にそぐわ
ない。だから課税しないのだ。
利益で儲けようという考え方は存在せず、いかにその「収入―支出」を積み立てて、
全国ネットワーク完成後一斉無料開放を実現するかという点にしぼって財務諸表は作
られている。その一斉無料開放のための10兆円の積立金を猪瀬は、「利益隠しだ」
と「ラストチャンス」ででっちあげていた。その一斉無料開放のための10兆円の積
み立て分を、株主配当してしまおうとしている狙いがあるようだ。

<マスコミを使ってJH藤井氏を交代させたい猪瀬>
最近、なぜ、この片桐氏によるJH総裁藤井氏へのブラックPRが
でているかというと、猪瀬直樹が片桐氏にそうするようにすすめ、導いているからら
しい。文芸春秋社に片桐氏の記事を載せるように働きかけたのも猪瀬直樹であるし、
文芸春秋社から片桐氏へ原稿料という形で100万円超のお金が支払われているよう
だ。猪瀬直樹 は自分で、片桐氏にお金を渡す必要もない。

<なぜ猪瀬はJH藤井氏に激怒するのか?その真の理由>
猪瀬直樹にとっては、自分のやっている嘘を すべて知られているのは、JH総裁の藤
井氏である。

だから見抜かれているような気がして猪瀬直樹は、JH総裁に対して
頭にきているから交代させたいのだ。

<猪瀬がひそかにやろうとしている悪事>
猪瀬直樹が現在国民にだまって
やっていることは、
1将来無料開放できる現在の高速道路を外資にもってもらうために株式公開して永久
有 料化する 。
2現在JHは毎年9400億円の黒字。赤字ではない。これ以上道路を建設すれば通行
量は増大して国家経済は活性化する。しかし猪瀬直樹は、高速道路を、外資への国家
資産売却にみちび くためにマスコミを使って、いかに現在の道路公団が悪いかを 喧
伝して、「新たに高速道路を建設してはツケが国民回しになる」というねつ造キャン
ペーンをはっている。

3実際に作ろうとしているのはどれも経済にとても重要な道路である。北海道の未開
通(中央とつながっておらず建設途上)の高速道路を新聞社が取り上げて「ガラガラ
だ」「無駄だ」と全体の0.74%の部分を全体がそうだとイメージさせて世論が誘
導された。実際につくろうとしているのは、前橋市と宇都宮市、日立市、高崎市を結
ぶなど、また静岡と甲府市を直線で結ぶなどどれも重要である。うそだと思えば、道
路地図を見てみるとよくわかる。

4猪瀬案の民営化だと破綻する。金利がはねあがるからである。しかし、猪瀬は外資
への国家資産売却をしたいようだ。収入だけ得ようとしている。負債を切り離して金
利をはねあがらせて国民負担にしてしまおうというのが猪瀬案である。 JH藤井氏の
民営化案だと外資への売却が実現しないので頭にきている。

<JH藤井氏の民営化案は優れている>
そしてJH総裁藤井氏の民営化というのは、 実際に、国民にとってもっともよい民営
化になろうとしている。つまり彼は、 国民にとっての一斉無料化というのを視野に
いれている。彼は、この高速道路事業が実際には、一体化してネットワーク化できる
ことや、ネットワーク完成後一斉無料化するということが100%できることを知っ
ているし、それを国民のための奉仕としてあきらめていない。

<猪瀬の真の目的は外資に高速道路を売却すること>
猪瀬は、外資にもたせたいため、一斉無料化を国民にあきらめさせ、利益を外資の株
主に配当金として支払わせるためにやっきになっているといえる。
猪瀬直樹にとっては、日本国民のことなどどうでもよいのだ。
猪瀬にとって困るのは、猪瀬のクライアントの外資への国家資産売却という形になら
ないことである。外資への株式公開になれば、モルガンスタンレー証券のチーフエコ
ノミスト氏(猪瀬の指南役)も喜ぶだろう。

猪瀬の最大の目的は外資に株を持ってもらうことである。キックバックは世界の相場
でいえば、この構造改革ビジネスが実現した場合、その10%だということだ。

<なんとしてでも猪瀬がJH藤井氏を悪者にして交代させたい真の理由>
そのため、猪瀬は、なんとしても、JH総裁藤井氏の首をとり、外資への国家資産売却
になる形 にして、猪瀬自身にコミッションがしはらわれる形にしなければいけない
らしい。 そのためによく猪瀬は、JH藤井氏に激怒する。彼が週刊誌の最後に必ず
「何の利益ももらわずに ただやっている」と書くのは、そう思わせておきたいから
である。

<マスコミへの提案>
マスコミは一度、猪瀬直樹のお金の流れを調査してみたら、どうか?
石油公団の廃止決定後に裕福になっているようだ。オイルメジャーと彼の関係を調査
してみたらどうか?

<新聞の事実誤認の記事>
○新聞に「JHの現総裁は、民間財務についてのセンスは皆無で
民営化に関して改善意識はゼロ」とあるが、これほど事実をゆがめた論評があるだろ
う か。 これはうそである。該当するとしたら猪瀬直樹である。つまり「猪瀬直樹は
民 間財務についてのセンスは皆無で、民営化に関しての改善意識はゼロ。」でしか
も私的利益のために高速道路についてうそやでたらめばかり言っている。

<赤子の手をひねるようにだまされている小泉総理>
小泉氏は赤子の手をひねるようにこの元信州大学全共闘議長の猪瀬にだまされてい
るのだ。

<JH藤井氏の真実>
○JHの総裁藤井氏は天才のような人物で、人の話をよくきき、アイデアマンで、
財務についてもユーロ債を発行した際にも活躍した人であると聞いている。
○コスト削減にしても、JHは2001年度に新技術の革新で2000億円もコスト削
減 している 職員は朝から深夜までよくはたらいている。

JHの藤井総裁は ○自動走行システムの高速道路への導入(自動的に目的地につく車
を走らせる) や、 水素エンジンの車の開発をうけてトンネルの断面を小さくしてコ
スト削減をし ようとか そういったことを考えている。解説するとトンネルの断面と
いうのは、 実際には排気ガスの量によって断面の大きさが決まる。
そのため水素エンジンになれば、排ガスがあまり出ないので、トンネルを小さくでき
てコスト削減されるというわけだ。
JH藤井氏は
こういったことを考えて、ウルトラCでコスト削減をして、かつ社会貢献をしようと
する スケールのでかい人物である。これは技術の能力の粋である。
それにこれは実現へと向かっているはずである。

<自動走行システム>
○自動走行システムなどは実現したら、国民経済に
何十兆円というプラスをもたらすだろう。自動走行システムとは
車をICまで持ってきて、そのまま東京から福岡まで自動運転でいけるので、運転手は、
高速道路にのらないでそのまま東京ICで帰ることもできるという。無人で車が福岡ま
で行き、福岡側のICでは、現地の運転手が 取りに行く。これはすごいコスト削減を
実現させるし、人々を時間の束縛から解放す る。

藤井氏自身が技術職のトップの人物なので、こういったものを実現させる
天才的な頭脳を持っている。彼以外ではおそらく無理である。

○そして、JHの藤井総裁というのは 各部下にどうJHを改善できるかをレポートをだ
させたり、なにかの改善について 絶えず発展させていく人物である。

○それに人にすかれる人柄であると聞いている。

猪瀬は自分の悪事を見抜かれているかのように思っているから この有能な総裁を更
迭したいのだ。でっちあげの記事がこの間、日経ビジネスに書いてあっ たが、 そこ
には、まるで、JH藤井氏が押し付けをする人間であるかのように書かれていた。こ
れも片桐氏へのインタビュー記事と猪瀬の提供するねつ造データとの組み合わせの記
事であった。

JH総裁の藤井氏という人は、押し付けをしない人物であるとして有名である。
たとえば「道の駅」という一般道のサービスエリアの 規制をつくるときに、「規制
はやめよう。自由な発想を阻害するから規制はつくらな い」といい、 「規制のない」
ということを「決まりにしよう」 と提唱した人物である。

つまりJH総裁藤井氏は自由な精神をもつ人間であって マスコミなどでかかれている
のとはまるで違う人物である。

<マスコミの記事は事実と異なる>
つまりマスコミの記事はこういった道路関係でもっとも優秀でしかも
財務の知識も豊富である藤井氏という人物を、まったく違う人間であるかのように
詐称して、おとしめているのだ。

つまりマスコミの記事は、有能な人間を もっとも罰している記事であるといえるだ
ろう。

それにひきかえ猪瀬直樹は自分の私的利益のために動いており、人を欺いた
書物を書いている。背後にあるのは大規模な国家資産売却ビジネスであるようだ。

<高速道路の必要性と道路公団の仕組み>
いままで高速道路は400兆円の需要を生み出している。これは国家としてみたら収
入のようなものだ。 国が出したのはたったの1兆8千億円あまりである。(補助金
と資本金)となると低コストで景気浮揚効果が一番高いのは特殊法人の仕組みなのだ。
国の信用を使って低金利を実現させてきた。

<お金の定義>
もともとお金の定義は「信用にうらづけられた価値をあらわすもの」であるから抜群
の信用を持つ国が背後にいれば、それは財務諸表上で負債が最初多額であっても「低
金利」が実現する。

<株式会社と特殊法人の違い>
つまり通常の株式会社のように貸借対照表上で資産と負債のバランスで経営を
見るというのではなく、最初から負債で造ってしまい、道路を利用する人の
通行料によってその負債をゼロにして、一斉無料開放する。利益はすべて
その無料開放のためにあてられてきたのだ。

<猪瀬のでっちあげ>
しかし猪瀬はこれを利益隠しだとでっちあげて、それを利益配当の原資にしようと考
えているようだ。しかも猪瀬案の民営化論ではそれまでの金利は暴走しだして国民負
担になるはずである。

<国民を猪瀬から守っているのがJH藤井氏>
そうならないように国民を猪瀬から守っているのがJHの藤井氏である。
そしていまの公団の仕組みは、最初負債100%→最終的に0%にして資産だけ残る
こと。 新規高速道路ができるとネットワーク化されて通行量が増大する。 国がたっ
たの1.8兆円しか出さずに、この40兆円規模の全国ネットワークを手にいれられ
ることを 知らずに、この優れた制度をこわそうとするマスコミや政治家は猪瀬のう
そに迎合していていいのだろうか?

だいたい特殊法人を作ったのは不世出の天才政治家の田中角栄氏である。

<ロッキード事件という英米多国籍企業の仕掛けた冤罪のときにも活躍した週刊文春>
彼は英米多国籍企業のしかけた冤罪でやられてしまった。舞台は当時も週刊文春であ
った。

<第二の冤罪を引き起こす週刊文春>
そしてその日本の経済成長を支えた、特殊法人という遺産も、同じく、外資へ売却化
されるために週刊文春でデマゴーグを流されているのだ。どのような結果を得るか、
それは「日本の永久の不況」である。もし今有能な政治家が首相になれば、この特殊
法人の仕組みを使い、もう一度右肩上がりに経済成長はできる。これは保証できる。


<民営化という国家資産売却ビジネスの罠>
しかし、民営化という名称の国家資産売却を許し、英米多国籍企業の独占を許せば、
高速道路料金ははねあがり、5倍にはなるだろう。カリフォルニアでは電力の自由化
をしてから、「競争して一生懸命値段を下げるはずだった」のに、電力価格は1年後
には379%になった。しかも値上げするために停電ばかりやられるのだ。水道の自
由化をした国家が世界にはあるが、水の料金は3倍から5倍になっている。当たり前
である。

<ロシアの失敗例>
ロシアも国営企業の民営化ということを断行して、結果は、公的サービスの暴騰であ
る。「民営化」とはとどのつまりは、「国家資産売却をして、英米の独占企業がそれ
を支配して、「値上げして好きなように金儲けする」ということなのだ。そういった
ことに反対しているのが、官僚であり、族議員の人たちである。温和だった長期信用
銀行と守銭奴のような新生銀行を比べてみればいい。
世界各国の民営化ビジネス(国家資産売却ビジネス)の実態を知るための参考書は、
ジョセフステイグリッツ2001年ノーベル賞経済学者の「世界を不幸にしたグロー
バリズムの正体」徳間書店か、調査報道記者グレッグパラスト著「金で買えるアメリ
カ民主主義」角川書店。後者の197ページに日本の「小泉構造改革商法」に該当す
る仕組みが書いてあります。読んでみてください。
<英米多国籍企業が仕掛ける、構造改革という名称の国家資産売却プログラムの仕組
み>
経済破綻への4つのステップ ステップ1は民営化(正確には、国家資産売却化)こ
れをなしとげる人物には10%のコミッションが支払われる。2資本市場の自由化
ステップ3 市場原理にもとづいた価格決定→全て値上げになる。
ステップ3.5民衆の暴動 ステップ4自由貿易(WTO)その結果はアルゼンチン
である。
マスコミもフジテレビに限らず、ほとんど全てが守銭奴外資にのっとられるだろう。


======================================================================
配信:「プレスネットワーク」 http://www.pressnet.tv/

受信解除・ダイジェスト受信 → http://www.pressnet.tv/jushin.html

※プレスネットワーク配信のリリースを元にした記事作成は自由です。
▼インターネット出版サイト『GOZANS』
http://www.gozans.com/


--------------------------------------------------------------------------------

★田中角栄の業績についてはこちらへ。今の石原のぶてるぼんくら大臣との違いがよくわかるだろう。もっとも比較するのも失礼なくらい比較対象とはなりえぬ違いだが。

 角栄は数多くの議員立法を手がけた不世出の異能政治家であったが次のように述べている。「憲法には、国会は唯一無二の立法府と書いてある。内閣や行政府(官僚機構)が法律を作れ、とは書いていない。立法は国会の専権と書いてあるッ。しかし、国会議員は自分達にその能力が無いから、政府提出の法案を唯々諾々と審議しておる。これでは欽定憲法時代の、旧帝国議会の姿と変わりない。・・・・・現在、提出法案の95%以上が政府提出法案であるところを考えてみると、国会議員はもっと勉強しないといかん、と云わざるを得ないッ。そういう意味でね、若い代議士諸君にはいつも議員立法やらんといかんと、いっておるのです」(猪瀬直樹「死者達のロッキード事件」)。

 「皆もっと勉強して議員立法をしなきゃいけないよ。わしは今までに住宅、食糧、道路など33件の議員立法をしたよ」、「政治家の仕事は何か。政策を作って立法化することだ。『議員立法』っていうやつだ。政策は官僚がつくるものと思っていたら時代に取り残される。政策を作れんやつは政治家を辞めたほうがいい。ワシは、これまでいくつもの議員立法をしてきた。---その為には夜寝る暇も無く勉強した。まぁ、かあちゃんと仲良くする時間はあったがな」(昭和44年組当選議員(小沢・羽田・梶山ら)の祝いの会での挨拶)と本人の述べるように、角栄は初当選からの10年間に25法の議員立法を実現、42年間の議員生活を通じて33法、生涯に陽の目を見させた議員立法は72件、直接、間接に作成した法律は100件以上という空前の業績を為している。事実、後にも先にも出ない、不世出の記録保持者となっている。

 特に精力的であったのが昭和25年からである。この年6件、翌26年に7件、翌々27年に8件のこの3年間に21件の法律を成立させている。その内容は、住宅、道路、国土開発などの国民生活環境の整備や、社会的弱者に対する支援救済立法であった。「昭和20年代の田中は、議員立法に政治生命を賭けたのである」(早坂茂三「政治家 田中角栄」)。

 これを評して、小室直樹氏は次のように云う。「戦後日本の民主主義における政治家・田中角栄の最大の遺産は何か。答えは簡単だ。田中角栄だけが立法府たる議会を機能せしめた」(「悪の民主主義」181P)。早坂茂三も云う。「田中が議員立法に汗まみれだったのは、アメリカ占領軍が超法規的な権力として、日本に君臨していた時代だ。その中で、議員立法を為し遂げるというのは、今では想像もできないような重圧があった。これと戦いながら、あるいは迂回し、なだめすかしながら、次々と主張していった苦労は、並大抵ではなかったと思う」(早坂茂三「宝石・平成元年12月号」)。

 この一連の議員立法が後の公共事業(道路、港湾、鉄道、住宅)の法的根幹になっていく。つまり骨格作りとなった。こうした「田中の業績は嚇嚇たるものがある。歴史はその価値までも否定できはしない。すべきでもない」(水木楊「田中角栄その巨善と巨悪」13P)。

 田中は、後になって田中派の若い議員が来るたびに、地方のことは地方議員に任せればよい、君達は立法府の議員なのだから議員立法に取り組みなさいと勧めている。「そうすればうんと勉強になるし、それが何よりの選挙運動になるんだ、やり方が分からなければ、俺の持っている知恵を全部貸してやる」と。「いやぁ、オヤジさんは天才だからできるけど、俺達にはそんな力が無い。選挙区通いをして落選しないように運動するのが先決です」というばかりで、誰も本気で取り組もうとしていない。結局、国会議員が議員立法に取り組まなくなったことが、政治家を怠惰にし、自らも選挙屋に貶めてしまった。(佐藤昭子)。

 田中自身次のように云っている。「戦後の政治家は行政に精通し、予算書が読めて、法律案文を修正することが政治だと錯覚に陥っている者が多い。それでもいいが、国民各層の個別的な利益を吸い上げ、それを十分にろ過した上で、国民全体の利益に統合し、自らの手で立法することにより政治や政策の方向を示すことこそ、政治家本来の仕事であることを明確にしておきたい」(「中央公論」昭和42年6月号)。

 「文芸春秋」(昭和56.2月号)での田原総一朗氏のインタビューに次のように応えてのも注目される。概要「私は法律や予算や制度のコンサルタントです。そう云い切れるのは、法律の条文のその一行、その一語が生まれた背景のドラマ、葛藤、熾烈な戦い、それらを知っているからです」(猪瀬直樹「死者達のロッキード事件」)。

 しかし、云うは易く行いは難しい。議員立法には、超人的な勉強と卓越した能力が必要とされる。関連法規全てを熟知し、その地平に立って新たな法律を作らなければならない。もしそれが的外れであったり、穴だらけのザルであったなら、第一役人達が横を向いてしまう。役人を納得させ、あたうならば協力させ、手伝わせる手腕が必要とされる。加えて責任を取る者でなければついて来ない。角栄は非常なる勉強家であったし、それらの能力を発揮したからこそ数々の議員立法が可能となった。

 彼が議員立法として成立させた法案は33件にのぼり、この抜群の記録はいまだに破られていない。そして、その法案の多くは「国土開発」とそのための「特殊法人」に関するものである。小泉改革で廃止が決定している「日本道路公団」「首都高速道路公団」「日本鉄道建設公団」「日本住宅公団」「本州四国連絡橋公団」など、すべて角栄が成立させたものだ。

田中角栄の業績 れんだいこの人生学院より
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/kakuei/tanakakakuei_giyoseki.htm

 次へ  前へ

議論15掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。