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(回答先: イラクの場合についてはどうお考えですか? 投稿者 シジミ 日時 2003 年 12 月 28 日 22:10:40)
シジミさん、こんばんわ。
拘束されたフセインは、戦争の真っ只中に統治を放棄し逃走したことでイラクの主権を代表する地位をとっくに失っていると判断していますから、降伏文書に署名する権限どころか、米英と交渉する権限もないと考えています。
フセイン政権が敵前逃亡と国家反逆の罪を犯したことで、国家イラクは、米英政権と交渉したり降伏を受け入れる主体がなくなったという見方です。
(降伏受け入れ後のフセイン政権解体は降伏条件に沿うものであれば問題ありません)
ブッシュ政権が一方的に戦争終結宣言をしても、それをなんらかの条件で受け入れできる正当な機関がイラクに存在しないのですから、終戦にならないことは明らかです。
イラク国家は、対外的な独立的主権が喪失したのみならず、統治権の施行機構までがなくなっています。
イラク国家の意思を対外的に示す機関がなく、正当性に裏付けられたり相互了解に基づいてイラク国民を統治する機関もない状態です。
暫定統治評議会はCPAの下部組織であり、上述でいう機関ではありません。
現在のイラクの状況は、観念的存在となったイラク国家から見れば、米英合同軍による軍事侵攻にさらされているということになります。
その一方で、U.N.安保理決議1551号で米英合同軍のイラク占領支配が認定されていますから、統治機関なきイラクへの軍事侵攻=征服戦争が容認されていることになります。
安保理決議1551号は、1947年のパレスチナ分割決議(181号)と同じく、U.N.が本来その権限を有しない領土の剥奪ないし分割やU.N.加盟国を他国が統治する権限の付与を行うという非法な越権決議です。
憲法で戦力の不保持を明記しながら戦力を保持したり、憲法に反する法律を施行するのと同じ誤りです。
このような暴挙を認めてしまえば、U.N.安保理が日本を一時的に統治する権限を米国や中国に与えても、軍事的に対抗する以外術がないことになります。
イラク国民にとっては「征服戦争」であり、U.N.安保理にとっては米英軍事占領支配地域イラクというネジレが起きていますが、私は「征服戦争継続中」という考え方を採ります。
イラク国民は、自らの力でイラク国家の主権を代表する組織(機関)を創出し征服者と戦うか、征服者の意向に沿った主権回復のプロセスに期待する(委ねる)かの選択を迫られている状況に置かれていると考えています